Category: 源泉所得税

4月 03 2014

サラリーマンの給与にかかる税金

問・サラリーマンの給与からはどんな税金が引かれていますか。
答・所得税、住民税、それから復興特別所得税です。

問・復興特別所得税はあまり聞きませんがどのような税ですか。
答・東日本大震災からの復興財源の確保のため平成25年から平成49年まで所得税と合わせて課される税です。ただし以下の説明では復興特別所得税が含まれているものについても「所得税」とします。

問・サラリーマンにとって年末調整はどのような意味がありますか。
答・年末調整は各月の給料からの源泉徴収税額と、年末に確定する一年間の所得税額との差額を調整し精算をする意味があります。

問・では年末調整を受ければサラリーマンは確定申告とは無関係となるのですか。
答・いいえ。そもそも所得税法では確定申告が原則ですが、例外として年末調整による年税額との差額が生じない場合は確定申告が不要という位置づけです。そのため他の所得があって追加で納税となる場合、年末調整では適用されない規定により還付を受ける場合、年中に退職して年末調整がされていない給料がある場合等は確定申告を行う必要があります。なおその際は年末調整を受けた給料も含めて全ての収入や控除を対象に税額を計算することになります。また年末調整は所得税の計算の規定に過ぎないため贈与税等他の税の申告が必要となることもあります。
 年末調整も確定申告もほとんどは起きたことに対する事後の手続きです。自分の収入や活動、生活の状況についてどのような規定の適用があるか、申告する義務があるか、申告すれば有利になるかは申告時期が来てから検討するのではなく、事前に税についての知識を深めることは大切かと思います。

(税理士 黒田正樹)

12月 03 2012

年末調整

 今年も、年末調整を行う時期がやってまいりました。サラリーマンや公務員など給与所得者は、毎月の給与や賞与などの受け取りの際に所得税が源泉徴収されています。しかし、その年1年間に給与等から源泉徴収をした所得税の額は、必ずしも1年間に納めるべき税額とはなりません。このため、一致させる手続きのことを「年末調整」といいます。ここでは、昨年からの改正点を中心に解説します。

1. 生命保険料控除制度の改正

 平成22年度税制改正により、平成24年1月1日以降に加入の保険契約より、「一般生命保険料控除」、「個人年金保険料控除」に加え、「介護医療保険料控除」が新設され、適用限度額が変わりました。介護医療保険料とは、介護(費用)保障又は医療(費用)保障を内容とする主契約又は特約に基づいて支払った保険料等をいいます。また、控除額は最大で3つあわせて合計12万円となりました。

(1)生命保険料控除の計算方法

 平成24年1月1日より、契約日を基準として、「旧制度」「新制度」2つの制度が並存します。適用される制度に応じた生命保険料控除を受ける事ができます。
「旧制度」・・・平成23年12月31日以前に加入の保険契約等に係るもの
「新制度」・・・平成24年1月1日以降に加入の保険契約等に係るもの
平成24年から、旧制度と新制度の控除額の計算方法は、以下の表の通りです。

「旧制度」(一般・個人年金保険料控除 それぞれに適用)
年間の支払保険料等 控除額
25,000円以下 支払保険料等全額
25,000円超 50,000円以下 支払保険料等×1/2+10,000円
50,000円超 100,000円以下 支払保険料等×1/4+20,000円
100,000円超 一律 50,000円
※ 一般・年金あわせて最大100,000円の控除
「新制度」(一般・個人・介護医療保険料控除 それぞれに適用)
年間の支払保険料等 控除額
20,000円以下 支払保険料等全額
20,000円超 40,000円以下 支払保険料等×1/2+10,000円
40,000円超 80,000円以下 支払保険料等×1/4+20,000円
80,000円超 一律 40,000円
※ 一般・年金・介護医療あわせて最大120,000円の控除

(2)「旧制度」と「新制度」の両方に加入している場合の保険料控除額の計算

 「旧制度」と「新制度」の両方に加入している場合、「一般生命保険料控除」・「個人年金保険料控除」は、それぞれの控除ごとに、申告方法を選択することができます。

  1. 「旧制度」に係る保険料等に対する控除額
  2. 「新制度」に係る保険料等に対する控除額
  3. 1.と2.の合計控除額

上記の①~③いずれかを選択することができます。
※③を選択する場合、「新制度」の適用限度額が控除額の上限となります。

2.自動車等を使用して通勤する人が受ける通勤手当の非課税限度額

 平成23年度の税制改正により、自動車等を使用して通勤する人の通勤手当の非課税限度額の計算方法が変更されています。この場合の非課税限度額は、その片道の通勤距離に応じて定められています。改正前は、定められている一定の金額よりも鉄道等の公共交通機関を利用した方が高額な場合は、運賃相当額(最高限度額10万円)までが非課税とされていました。しかし、改正により廃止され、運賃相当額の置き換えができなくなりました。この改正は、すでに平成24年1月1日以降に受け取るべき通勤手当から適用されていますのでご注意ください。

3.復興特別所得税の源泉徴収

 年末調整が終了すると、平成25年分の給与等の源泉徴収が始まります。平成23年度税制改正において、復興特別所得税の源泉徴収が創設されました。これにより、所得税の源泉徴収義務者は、平成25年1月1日から平成49年12月31日までの25年間に生ずる所得について、通常の源泉所得税を徴収する際に併せて復興特別所得税の徴収し、通常の源泉所得税の法定期限内までに国に納付することになりました。平成25年分の源泉徴収税額表は復興特別所得税を含んだ税額表に変更されていますので、以前の税額表はご使用にならないようご注意ください。

(税理士 中垣吉晴)

11月 06 2012

年末調整とは

 年末調整とはどのような手続をいうのですか。
 確定申告は個人が自分で収入や経費及び所得や税金を計算して納税をします。一方、年末調整は雇用主が従業員の一年間の給与から税金を計算し、既に給与や賞与と天引きしている所得税の合計額から精算することで納税が完結する手続きをいいます。したがって、大部分の給与所得者は年末調整でその年の所得税の納税が完結しますので、確定申告をする必要はありません。

 なぜ毎月の給与から税金を天引きしているのに、あらためて年末に計算をする必要があるのですか。
 毎月天引きをする所得税は、年の途中で扶養家族が増減してもそれ以前の月に遡って修正をしないこと。また、生命保険料や損害保険料などの控除は毎月の天引きの際に全く考慮されず、年末調整の際に控除することとされていることなどです。したがって、毎月天引きされていた所得税はあくまでも概算にすぎず、年末に計算をし直して精算をする必要があります。

 年末調整の対象にならない給与所得者はどのような人ですか。
 ①給与が二千万円を超える人、②二ヶ所以上から給与をもらい、扶養控除等申告書を提出していない人、③年の中途で退職した人で再就職しなかった人(死亡退職等一定の場合を除く)などが年末調整の対象とならない人です。

 年末調整に必要となる書類や申請書について教えてください。
 年末調整のためには、年末調整に必要となる書類や申請書がいくつかあります。次に掲げるような書類や証明書を早めに揃えておきましょう。

  1. 扶養家族の氏名・生生年月日を扶養控除等申告書に記入、
  2. 生命保険・地震保険料の控除証明書に、給与所得者の保険料控除申告書の内容を記載し証明書を添付、
  3. ③中途入社の人については、前の勤務先の源泉徴収票を添付。

(税理士 古田時夫)

8月 09 2012

源泉所得税とは

源泉所得税とは何ですか。
所得税は、所得者本人が、所得金額や税額を計算し、自主的に申告して納付する、いわゆる「申告納税制度」が建前とされていますが、これと併せて特定の所得について所得の支払の際に支払者が所得税をあらかじめ徴収して納付する「源泉徴収制度」が採用されています。このあらかじめ徴収された税金を源泉所得税といいます。

源泉徴収される所得には何がありますか。
代表的なものは、給与や退職金、年金、預貯金の利子、税理士等の報酬、講演会の講師の謝礼などです。この他にも源泉徴収の対象となる所得はさまざまで、税法によって定められています。

源泉徴収は誰が行いますか。
源泉徴収の対象となる特定の所得を支払う会社や個人などです。所得税を徴収して国に納付する義務のある者を「源泉徴収義務者」といいます。

サラリーマンですが、ある訴訟で弁護士に報酬を支払いました。源泉徴収は必要でしょうか。
給与の支払者でない個人は、源泉徴収義務者ではありませんので、源泉徴収をする必要はありません。

源泉所得税と確定申告の関係について教えてください。
源泉所得税は所得税の前払い的性格のものですので、確定申告により本来納めるべき税額を計算し所得税の精算をする必要があります。その結果、払い過ぎの場合は還付を受け、不足の場合は不足分を納めます。なお、サラリーマンは、会社が行う年末調整で精算することもできます。

来年から源泉徴収税額が変更されると聞きましたが。
東日本大震災からの復興の財源を確保するため、「復興特別所得税」が来年1月から開始されます。これは所得税の2.1%が上乗せ課税される特別税で、給与等の源泉徴収をする際に上乗せ分も併せて徴収されますので、税額の変更にお気を付けください。

(税理士 加藤達也)

6月 05 2012

配当金に係る税金

Q1:上場株式の配当金には、どのような税金がかかりますか。
A1:上場株式の配当金に対する源泉徴収税率は、10%(所得税7%、地方税3%)に抑えられています。株式市場の活性化のため、この措置は平成25年12月末まで続き、平成26年からは20%に引き上げられる予定です。
Q2:上場株式の配当金を受け取った場合、確定申告する必要がありますか。
A2:ご自分の投資の状況や所得に合わせて、次の3つからいずれかを選択します。

  1. 確定申告しない…配当金を受け取った時にかかる10%の源泉徴収税額のみで終える方法(申告不要制度)。
  2. 確定申告して総合課税を選択する…配当金(配当所得)を、他の所得と合算して累進税率に基づき税金を計算し、源泉徴収税額を差し引く方法。この場合、配当控除が適用となります。
  3. 確定申告して申告分離課税を選択する…配当金(配当所得)を、上場株式等の売却損失と相殺(損益通算)します。

Q3:株式投資信託の分配金には、どのような税金がかかりますか。
A3:株式投資信託の分配金には、普通分配金と特別分配金があります。普通分配金は上場株式の配当金と同じように、所得税7%、地方税3%が源泉徴収されます。しかし、特別分配金は実質的に元本の払い戻しに相当しますので、課税されません。
Q4:上場株式の配当金や、株式投資信託の普通分配金を確定申告すると、税金が戻ったり、節税になったりすることがあると聞きました。どのような場合ですか。
A4:総合課税の税率が10%より低い場合は、先のA2②(確定申告して総合課税)を選択すると有利になることがあります。また、株式を売却して損失が発生している場合には、先のA2③(確定申告して申告分離課税)を選ぶと有利になる場合があります。ただし、ご自分の投資の状況や所得によって異なるため、税理士や税務署に相談していただくとよいと思います。

(税理士 宮脇治嘉)

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