1月 07 2008

会計参与に就任できるのは誰ですか ~会計参与の資格とは~

現行では企業の会計に関する専門家として税理士と公認会計士が業務を行っています。その上で、税理士は税務、公認会計士は監査証明とそれぞれ法定された専門分野があり、税理士と公認会計士の職域は区別されていますが、どちらも個人の資格のみならず、法人組織も認められています。税理士の場合は、税理士法人、公認会計士の場合は監査法人という名称を付けています。企業の数から言えば圧倒的に多いのは中小企業であり、その中小企業に関与しているのは税理士の方が多いということも現実です。そのため、中小企業の外部監査という問題が俎上に挙がって以来税理士の活用を巡って様々な議論が展開されてきましたが、実現には至りませんでした。
 今回の会社法の中で創設された会計参与は、会社内部において税理士(税理士法人を含む)と公認会計士(監査法人を含む)の能力を活用するため、その資格を有する者が会計参与に就き(会社法上は取締役と同様の地位のため登記が必要です)、会社の作成する計算書類を取締役に任せるのではなく、共同して作成することにより、計算書類の信頼性を高め財務内容の健全化を図ることにあります。
 大企業を中心とした上場企業は、外部監査を受けることにより、財務内容についてのお墨付きが与えられています。最もそのお墨付きも最近の一連の不祥事で公認会計士に対する不信感が醸成され、金融庁による公認会計士に対する規制は厳しくなっていますが、逆に公認会計士の増員が監査の質の問題とリンクし、公認会計士業界は焼け太りの様な状況を生んでいます。
 中小企業の計算書類の信頼性を高めようとの議論が出てきた理由は、倒産や粉飾決算による損害を被る債権者が依然として多い状態の中で、有限責任により責任の範囲が限定される中小企業の経営責任が財務面からみて、それが十分機能していない状態が今日まで続いているという現実です。中小企業といえども利害関係者に対する責任は当然存在するわけであり、経営者だけでは果たし得なかった経営責任を補強するために会計参与が誕生したことになります。会計参与に就任する税理士や公認会計士への期待が高まることでしょう。

1月 07 2008

年頭所感

新年明けましておめでとうございます。
 平成20年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 皆様方には、日頃から名古屋税理士会及び会員の業務に深いご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、昭和26年に税理士法が制定されてから数度の改正を経て半世紀以上が経ち、私ども税理士を取り巻く環境も大きく変化する中、各種の事業活動を進めて参りました。
 ことに、一昨年5月に施行された新会社法については、税理士会の永年にわたる懸案事項である中小企業の計算書類の適正化を確保する会計参与制度が盛り込まれた経緯を踏まえ、同制度の普及、定着に向け積極的な活動を行っているところであります。
 一方、税務支援につきましては、確定申告期等における「国税庁のアウトソーシング事業」へ積極的な参画をしながら、新たな納税者支援体制の再構築に取組んでいるところであります。
 具体的には、(1)年々相談者が増加傾向にある現状を踏まえ、年金所得者に対する申告相談やテレホンセンター等への会挙げての取組み(2)電子政府実現の一環である「電子申告・納税システム」に対する業界挙げての一層の推進・普及拡大に向けた取組み(3)社会貢献事業である税の制度等に関する広報活動としての租税教育や税理士の公益的業務等への取組み
 この租税教育は、税理士及び税理士制度に対する社会認識を高める施策のひとつとしてここ数年来、普及・発展に努めており、昨年度は、小・中・高等学校等に講師として派遣された税理士が行う「租税教室」は、全国で2216会場にのぼりました。
 さらには、公益的業務の一環として実施する成年後見制度、地方公共団体への外部監査制度への登用、NPO法人に対する支援活動等、幅広く社会的活動に参画し、税理士制度の発展に力を注ぎつつ、常に国民・納税者の身近な存在として高い信頼と評価を得られるパートナーとして引き続き、社会に貢献するとともに、新たな時代の潮流に即応し、様々な課題にも機敏かつ柔軟・的確に対処して参りますので、今後とも名古屋税理士会及び会員に対して一層のご理解とご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 結びに当たり、本年が皆様方にとって幸多き素晴らしい1年となることを祈念申し上げ年頭のご挨拶とさせていただきます。

名古屋税理士会 会長 久野峯一
1月 07 2008

はじめよう 電子申告

1.電子申告概要

 電子申告とは、自宅等に居ながらにしてインターネットを利用して電子的に申告・納税することができるシステムである。電子申告の利用状況を世界的に眺めてみると、ヨーロッパ・アメリカ・韓国等 が結構進んでいるそうです。日本では、一般納税者への周知が今一歩ではないか、と思われる。確定 申告をされる納税者(おもに年金受給者、給与所得者の還付申告)向けにここで具体的電子申告手続きについて簡単に説明していきます。

2.電子申告具体的申告手続き
電子申告(以下「e‐Tax」という)利用の流れ
1. eーTAXを利用するための前提条件として自宅等のパソコンがインターネットに繋がっている環境にあること。また、ICカードリーダライタ(3,000円~7,000円)をパソコンに接続しておいてください。
2. 電子証明書を取得する
 電子証明書を取得するためには、住民票のある市区町村の窓口で「住民基本台帳カード」を入手し、同時に「電子証明書の発行」を受けてください。手数料は1,000円かかります。
3. 開始届出書を提出する
 国税庁のホームページ(http://www.nta.go.jp/)の左の方の国税電子申告・納税システム(e‐Tax)をクリックします。次の画面の真ん中あたりに「eーTAXご利用の流れ」にある「開始届出を提出する」をクリックする。そして「オンラインで提出」をクリックし画面が変わったら「開始(変更)届出書の入力」をクリックし、利用規約をよみ「同意する」をクリックし次の画面で一番下までスクロールして「個人での利用」をクリックします。そこに届出書のフォーマットがありますから、必要事項を入力し一番下までをスクロールして「送信」します。1~2週間で電 子申告・納税等に係る利用者識別番号等の通知書が国税庁から送られてきます。(平成20年1月以降即時取得が可能になるとのことです)
4. e‐Taxソフトをダウンロード
 上記「e‐Taxご利用の流れ」の4「e‐Taxソフトをダウンロード」をクリックして手順にしたがってe‐Taxソフトをダウンロードしてください。
5. 初期登録
 e‐Taxソフトを起動して「はじめに」から手順にしたがって初期登録し、必ず暗証番号を変更してください。
6. 申告書の作成
 国税庁のホームページの左の方の確定申告書等作成コーナーにて申告書を作成します。「所得税の確定申告」をクリックし公的年金等だけなら「申告書A」、サラリーマンの還付なら「還付申告書」を選択すると簡単に入力することができます。作成後「e‐Tax」により電子申告をすることができます。

3.その他
 以上のことが、自宅等ででき混雑している税務署等にでむいていかなくてもすみます。その上、還付金額がある場合、電子申告のほうが早く還付されます。また、平成19年分、平成20年分のいずれか一回だけの控除ですが「電子証明書等特別控除5,000円税額控除」が受けられます。ただ、あくまで税額控除ですから納付税額が限度となります。
 一度、挑戦してみてください。操作について不安な場合はe-Taxヘルプデスク(0570-01-5901)があります。

(税理士 荻巣好克)

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