2月 26 2008

株式譲渡

Q1.個人の「証券会社等を通じて行なう上場株式の取り引き」については、どんな方法がありますか?

A1.個人の場合は一つの証券会社等につき一つの「特定口座」を開設でき、さらに、その特定口座で生じた所得についての「税金の源泉徴収の有無」を選択することができます。(この源泉徴収についての選択は、年単位で変更することもできます。)
したがって、証券会社等を通じた取り引きの方法は次の3種類となります。

1. 源泉徴収口座(源泉徴収を選択した特定口座)による取り引き・・・
その特定口座を通じて生じた所得については、現在のところ10%(平成20年12月31日まで国税7%と地方税3%)の税金が差し引かれ、その1年間の内容が「特定口座年間取引報告書」により報告されます。
2. 簡易申告口座(源泉徴収を選択しない特定口座)による取り引き・・・
税金の源泉徴収はされませんが、「特定口座年間取引報告書」により1年間の損益計算の結果が報告され、税金の申告計算が簡単になります。
3. 一般口座(特定口座以外の口座)による取り引き・・・
税金の源泉徴収はされません。また、損益計算は証券会社等からの取引報告などに基づいて自分で行なう必要があります。

Q2.それぞれの場合の税金の処理は、どうすればよいですか?

A2.前記1については、次のいずれかを選択できます。前記2と3については、次のbの取り扱いとなります。

1. 確定申告を省略できる場合・・・前記1による取り引きについては、その税金の処理を源泉徴収で終わりとし、所得税の確定申告を省略することができます。ただし、確定申告をすることも選択でき、前記1~3のいずれかの取り引きに損失が生じたときなどには、これを合計して確定申告したほうが税金について有利となる場合があります。
2. 確定申告による場合・・・確定申告をすることを選択した前記1の取り引きとその他の前記2や3による取り引きについてはその損益を合計して所得計算をし、必要に応じて所得税の確定申告をします。また、この合計結果が損失となるときでも、その損失を連続して確定申告しておけば翌年以降3年間の株式等取引に係る所得の確定申告の際に差し引くことができて有利となる場合があります。
なお、「平成13年11月30日~平成14年12月31日の間に購入した上場株式を、平成17年~平成19年中に前記2又は3の取り引きにより売却した場合」には、所定の確定申告手続きにより、その売却による所得の一定範囲内を非課税とする特例があります。

(税理士 大林泰雄)
2月 05 2008

サラリーマンの確定申告

Aさん * 私はサラリーマンで、年末調整で所得税の納税は済んでいますが、確定申告はどういうときにしなければならないのでしょうか?
税理士 * サラリーマンの方は源泉徴収という一連の手続きで所得税の納税が完了していますから、商売をしている人のように毎年確定申告をする必要がありません。 この源泉徴収という制度は、多くのサラリーマンの方への課税方法として工夫されたものですが、申告と納税を身近に感じられないのかもしれませんね。 しかし、サラリーマンの方でも次のような場合は確定申告をしなければなりませんよ。

1. 給与収入が多い時・・・その年の給与の収入が2000万円を越える場合
2. 副収入があるとき・・・地代、家賃や原稿料などの副収入があってその所得が20万円を超える場合
3. 2ヶ所以上から給与をもらっている時・・・会社の取締役が他の会社の監査役を兼務するなどで両方の役員報酬がある場合
4. 同族会社の役員のとき・・・同族会社の役員が会社から貸付金の利子や不動産の賃借料などの支払を受けている場合

このような場合は、確定申告で1年間に得た所得についての所得税を清算する必要があります。

Bさん * 確定申告をした方が良い場合もありますか?
税理士 * 確定申告をすると税金が戻ってくる場合もありますよ。

1. 不慮の災害や盗難にあった場合
2. 多額の医療費を負担した場合
3. ローンでマイホームを購入した場合
4. 寄付をした場合
5. 年の途中で退職してその後、就職していない場合

このような場合は確定申告をして、納め過ぎた税金があればこれを返してもらえます。

Cさん * 確定申告の時期はいつですか?
税理士 * 確定申告の時期は、毎年2月16日から3月15日までとされていますが、還付申告については2月15日以前でも受け付けてもらえます。早く手続きをされると早く戻ってきますよ。いずれの場合も「給与所得の源泉徴収票」は必要ですからなくさないように気をつけてくださいね。

(税理士 下郷敬子)
2月 04 2008

会計参与の役割とは~会計参与は会社で何をするのですか~

会計参与は、税理士(税理士法人を含む)または公認会計士(監査法人を含む)が就任する会社の機関であり、取締役と共同して計算関係書類(その附属明細書を含みます)を作成することは前回までにお話ししたとおりです。
 従来、大会社については会計監査人の設置が義務づけられ、会計監査人が会社の財産と損益の状況を適正に表示しているか否かを監査意見として表明することにより、計算書類の信頼性を保証する役割を負っていました。株主が大会社と比べて比較的少人数である中小会社についても、近年経営者による粉飾決算は後を絶たず、社会問題化することは稀ではありません。そのため、専門的知識を有する税理士や公認会計士が会社の機関として計算関係書類の作成に関与することで、会社決算の適正化を図る目的で導入された新しい制度です。会計参与は、共同して作成する計算関係書類に関して会計参与報告書を作成することが義務づけられています。会社法が会計参与に要請していることは、計算関係書類の作成に積極的に携わり、株主や債権者保護だけではなく金融機関からの融資の評価に耐えうるだけの内容を深め、正確性を担保し信頼性を確保することにあります。このような重大な役割を負った会計参与は、計算関係書類の適正性を高めるための責任が大きいことを利害関係者は気付くに違いありません。
 会計参与は、特例有限会社を除くすべての株式会社で任意に設置することができます。株主総会において会計参与は選任されますが任期は取締役と同じとされていますので、非公開会社においては10年間が可能です。
 会計参与設置会社である旨及び会計参与の氏名(法人の場合は名称)については登記事項となっていますので、誰でもそれを知ることができます。
 なお、税理士法人または監査法人が会計参与に選任された場合は、法人の社員の中から会計参与の職務を行うべき者を選び会社に通知することが必要です。このように資格要件を有する者が会計参与に選任される新しい制度は、専門的知識を駆使することで大きな期待と役割が注目されていると言っても過言ではないでしょう。

2月 04 2008

無料税務相談所の開設

 納税の支援活動として無料税務相談所の開設などを行っています。
平成19年分の個人の確定申告期が近づいて来ました。
 例年、名古屋税理士会におきましては、税務支援対策部、広報部そして各支部が中心になり、納税者への支援活動として「無料税務相談所」の開設のほか「税理士による税金110番」「税理士による外国人納税者に対する無料税務相談」等を開催し、さらには弁護士、司法書士等の他の「士業」とタイアップして「無料よろず相談会」の開催や日本司法支援センター(通称・法テラス)において税務・会計に関する相談窓口機関としてその社会的ニーズに応えています。
 相談会形式以外にも「あなたの身近な税セミナー」や小・中・高校生を対象とした「租税教室」を開催し、CBCラジオ「税理士による税金何でも相談」に加え、「記帳指導」「消費税対策」に至るまで、納税者に対する「税」に関わる支援活動を積極的に実施しています。
 また近年、名古屋国税局が実施する「年金受給者に対する確定申告相談会」や「確定申告テレフォンセンター」等のアウトソーシング事業にも積極的に入札や公募に参加し、税務相談員の募集・派遣を行っています。
 わが国の税制は、毎年のように改正されています。平成19年分の所得税においては「定率減税の廃止」や「国から地方への税源委譲(個人の所得税から住民税への移し替え)」といった事業所得者以外のサラリーマン等にも関係する改正がありました。また、消費税に関しては平成17年分の改正で、免税点が基準期間の課税売上高1000万円以下に引き下げられて以来、新たに消費税の課税事業者になる納税者が年々増加しています。さらに今後は、いわゆる団塊の世代の方々の大量退職に伴う年金受給者の増大が予想されます。
 このように税制は目まぐるしく改正され、消費税課税事業者の大幅な増加や年金受給者の増大といった税務を取りまく環境が刻一刻と変化していく中、我々税理士は納税者の納税義務の適正な実現を図ることを社会的使命とし、納税義務の履行を援助しています。
 名古屋税理士会は、各地の青色申告会や商工会議所・商工会等の団体に税務相談、決算指導、申告書の作成指導等のために税理士を派遣し、積極的に協力するとともに、各支部(税務署所在地域が1支部)に設置されている「税務相談所」においては「小規模納税者」の記帳から決算、申告まで一貫した継続的な税務支援を実施しています。
 特に、経済的な理由により税理士又は税理士法人に業務を委嘱することが困難な、この「小規模納税者」への支援活動については、税理士法の定めによる社会公共性の観点から税務支援を実施し、さらに税理士の社会貢献として、指導が必要と思われる納税者への相談業務も実施しています。
 身近なパートナーそして相談相手としての「税理士」であるために、また社会の要請に応えることができる「税理士」であるために、名古屋税理士会は納税者への税務支援活動を活発に行っております。

(税理士 若田喜裕)
2月 04 2008

確定申告とは

今年も確定申告のシーズンがやってきました。サラリーマンの方にはあまり縁のない手続きだと思いますが、ちょっとだけ興味を持って読んでみてください。意外にお得になることもあると思いますよ。

確定申告とは
 私たちが納めなければならない様々な税金のひとつ、所得税を納める手続が確定申告です。所得にかかる税金は、基本的に自分で所得金額と税額を計算し納める、「申告納税制度」によって成り立っています。その年の1月1日から12月31日までの1年間の所得について計算して申告し、納付する、これが確定申告のすべてです。
 確定申告といえば、個人事業主を思い浮かべるのが一般的でしょう。多くのサラリーマvンの所得税は会社が給与から天引する、いわゆる「源泉徴収」という形式で納められています。納めすぎや、納付不足分も年末調整という手続で精算されるため、基本的には確定申告の必要はありません。
 しかし、サラリーマンであっても、医療費控除など年末調整ではできない控除項目の適用を受けるためには確定申告をする必要があります。「申告納税制度」のもとでは税務署は納めすぎた税金を知らせてはくれません。無駄なく賢く税金を納めるためには正しい確定申告の知識を持っておくことが必要です。
 年間で家族の医療費の自己負担額が10万円を超える方、国や赤十字など一定の団体に寄付をした方、年金受給者で国民健康保険などを負担されている方など、確定申告することにより所得税の還付を受けられる納税者は案外多いのです。自分の源泉徴収票をながめながら、国税庁のホームページなどで確認をしてみるのもよいでしょう。

電子証明書等特別控除について
 今年の確定申告におけるトピックスに電子証明書等特別控除があります。国税当局は数年前よりインターネットによる確定申告書の提出(電子申告)を推進してきましたが、利用率が思ったほど伸びませんでした。そこで、関係各団体の要請もあり、電子申告により申告書を提出した場合に、最大5,000円の税額控除を受けることができるよう、今回の税制改正に盛り込んだのです。
 電子証明書等特別控除は確定申告書を提出される方なら誰でも受けることが出来ます。税務署へ確定申告書を提出することに代えて、インターネットを介して送信することで最大5,000円の税額控除を受けられます。ただし、送信データには電子証明書を付加する必要があるため、住基カードなどの電子証明書の付いた本人証明と、これを付加するためのカードリーダライタが必要となりますので、これらを取得、またはすでに持っていることが条件となります。

個人事業主の方へ
 この時期、個人事業主の方の中には、頭を悩ませている方もみえると思います。1年間でたまった領収証や、やりかけの帳面など見るだけでぞっとするかもしれません。そんなときはどうぞお近くの税理士を訪ねてみてください。きっと親切・丁寧に相談にのってくれるはずです。少々コストは掛かりますが、安心と時間にはかえられないと思います。税理士事務所はそんなに敷居の高いところではありません。この機会に一度訪問してみてはいかがでしょうか。

(税理士 冨田真規)

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