2月 09 2009

今年もいよいよ確定申告の時期が到来する

今年もいよいよ所得税の確定申告の時期が到来する。個人に課税される所得税は、暦年が課税の単位である。各個人は、自ら税額を計算し申告、納税することになっている。この申告のことを確定申告というのである。

確定申告を行わなければいけない人
1. 事業所得、不動産所得、譲渡所得、雑所得等があり一定の要件を満たす人。
2. 給与所得者でその年の給与の収入金額が2,000万円を超える等一定の条件を満
たす人。
3. その他2箇所以上から給料を貰う等一定の条件に当てはまる人。

 なお給与所得者で上記に当てはまらない人は、給与支払い者が行う年末調整で税金が精算されるのが通常なので特殊な場合を除き確定申告をする必要はない。

確定申告が出来る人
1. 税金の還付を受けることの出来る人。様々な事情により税金が納め過ぎとなっている場合がある。納め過ぎた税金は還付を受けることが出来るが、その還付を受けるには確定申告によるところとなる。
2. 損失の繰越や繰り戻しを行おうとする人。

確定申告書の提出期間、提出先
 毎年2月16日から3月15日まで。但し該当の日が税務署の閉庁日に当たる場合は次の開庁日まで延長される。提出先は、原則確定申告時の住所地を管轄する税務署となる。勤務地の管轄税務署ではないので特にサラリーマンの方は注意が必要である。提出方法は、税務署開庁時間に窓口に提出する、郵便(信書便)による提出、税務署時間外収集箱への投函という方法がある。

申告方法
 日本は所得税の申告について申告納税制度を採用している。税務署が「貴方の税額は**円ですから支払ってください」「貴方は昨年多額の医療費を支払いましたので、税金を還付します」と知らせてくれるわけではない。確定申告義務者、或いは確定申告を行おうとする者は、自ら書類を作製し提出することになる。確定申告書作成者は、自らの申告に応じた種類の申告書を用いて確定申告書を作成し、申告の種類に応じて求められている添付書類を添付することになる。

納税方法
 自ら計算して算出した税金は、確定申告期日迄に納付書と共に最寄の銀行や郵便局で納める。但し手続きを経ることによって口座振替で納税することが出来る。また税金の還付は、申告者本人名義の銀行口座に振込みという形でなされるのが一般的である。

電子申告・電子納税
 「国税電子申告・納税システム(e-TaX)を利用すればパソコン上で申告・納税を完了する事が出来る。導入については一定の手続きが必要である。

税理士の活用
 以上一通りではあるが確定申告の概要を説明してきた。しかし紙面の都合上かなり大まかな説明である。個々の事例については、説明しきれていない。具体的申告方法が知りたいなどといった場合は、お気軽に税理士に相談していただきたい。税理士は税の専門家であり、税務相談に応じることが出来る唯一の資格である。中途半端な知識で申告を行うのは誤りのもとである。誤った申告を行い後日ペナルティが課せられたという話もしばしば耳にする。申告について疑問点がある場合は、税理士を活用して適正な申告を行いたいものである。

(税理士 壺内達也)
2月 09 2009

税理士の使命としての税務支援活動

平成20年分の個人の確定申告期が近づいて来ました。
 例年、名古屋税理士会におきましては、この時期に「確定申告無料相談」や「年金受給者等に対する説明会」などの税務支援活動を実施しています。少し難しくなりますが、この税務支援活動の意義について少しふれさせていただきたいと思います。
 税理士法第1条(税理士の使命)には「税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念に沿って、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする。」と規定されています。
 また同法第2条(税理士の業務)には、税理士は、他人の求めに応じ、租税に関し、税務代理、税務書類の作成、税務相談の事務を行うことを業とする旨が定められています。
 さらに、同法第52条(税理士業務の制限)は「税理士又は税理士法人でない者は、この法律に別段の定めがある場合を除くほか、税理士業務を行ってはならない。」としています。
 これは税理士業務が、国民の義務の履行にかかわる租税を扱う点、また納税の義務は、憲法に規定され、国民の全てに及ぶ点において、まさに社会公共的使命そのものであり、当然のことながら税理士に対し崇高な使命感を要求していることを意味し、同時に税理士以外の者が、税理士業務を行うことの出来ない現行制度のもとでは、国民が求める税理士業務のすべては、有償・無償を問わず、税理士が行わなければならないという義務を税理士が国民に対して負っていることを意味しています。
 そこで、名古屋税理士会におきましても、特に経済的な理由により税理士又は税理士法人に業務を委嘱することが困難な「小規模納税者」への支援活動については、税理士法の定めによる社会公共性の観点から税務支援を実施し、さらに税理士の社会貢献として、指導が必要と思われる納税者への相談業務も実施しています。
 特にこの確定申告期におきましては各種の税務支援活動を実施しています。
確定申告時期に行われる主な税務支援活動としましては、「確定申告無料相談」「年金受給者等に対する説明会」「確定申告テレフォンセンター」(以上、名古屋国税局からの受託事業)への相談員の派遣、「税理士による外国人納税者に対する無料税務相談」(名古屋国際センター共催)の開催、青色申告会、商工会議所・商工会等の団体に対する税務相談、決算指導、申告書の作成指導等のための税理士派遣等があります。
 また、年間を通じ、各支部(税務署所在地域が1支部)に設置されている「税務相談所」においては「小規模納税者」の記帳から決算、申告まで一貫した継続的な税務支援を実施しています。
 身近なパートナーそして相談相手としての「税理士」であるために、また社会の要請に応えることができる「税理士」であるために、名古屋税理士会は、今後も納税者への税務支援活動を活発に行って参ります。

(税理士 若田喜裕)
2月 09 2009

事業承継(9) 21年度税制改正の行方

遺産取得者課税見送り

* .アゴ博士。今年の税税制改正で、事業承継税制はどうなりそうですか?
* .激震じゃ。昨年の今頃にお話した「遺産取得者課税方式」が見送られることになったのじゃ。
* .アゴ博士!まさか!じゃあ、今まで通りの相続税の計算ですか?
* .その通りじゃよ。もっとも、まだ自民党の昨年末の税制改正大綱によるもので、今の国会で検討中じゃがの。
* .と言うことは仮に民主党が政権を取ったら変わるのでしょうか?
* .いや、民主党の税制改正大綱でも、事業承継税制で8割相当の納税猶予も同じく掲げておるし、課税方式は異なるが、その見直しは、今年度でない故、少なくとも今年は従来通りじゃて。
* .すると、事業承継税制で問題になった、後継者でない相続人の税額が8割の評価減のような計算に釣られて、安くなってしまうのはどうなるのでしょう?
*.四駒マンガのように、3段階の調整計算で苦肉の策を講じるのじゃ。つまり、第1段階で現行と同じ計算で、非後継者の税額を確定。第2段階で、後継者は納税猶予の対象の株式だけ相続すると仮定して税額計算し、第3段階で、その株を8割評価減して税額計算する。第2段階と第3段階の差額を納税猶予額にするのじゃ。
* .そんな調整で済むなら、半世紀も慣れ親しんだ現在の課税方式の今後の見直しは立ち消えでしょうか?
* .そいつぁ分らん。一応「さらに論議を深める必要がある」と大綱には書いちゃおるが、このままでは、ある相続人の申告漏れが、他の相続人の税額に影響する弊害が残ることになる等、多くの問題点は解決されんままになるのぉ~。

(税理士 牧口晴一)

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