3月 02 2009

e-Taxで確定申告

みなさん、もう確定申告はお済みでしょうか?今年もいよいよ所得税の確定申告の時期がやって来ました。申告期限は3月16日(月)までとなっていまして、納税者の中には、確定申告が終わらないとどうも落ち着かない、という方も多いことと思います。そこで今回は、自宅やオフィスからインターネットを利用して申告できる、e-Tax(国税電子申告・納税システム)についてご説明致します。

e-Taxとは
 e- Taxは、平成16年2月に、全国に先駆けて名古屋国税局管内において運用が開始され、所得税のほか、法人税、消費税、酒税及び印紙税の申告を行うことができます。また、個人事業の開廃業届出書等の各種申請や届出、納税証明書の交付請求、さらに、インターネットバンキング等を利用して納税をすることもできます。
  実際にe-Taxを利用するためには、次の3つのステップが必要になります。

1. 電子証明書等の取得
1. 住民票のある市区町村の窓口で、住民基本台帳カードを入手し、電子証明書発行申請書等を提出して電子証明書(ICカード)の発行を受けてください。
2. ICカ-ドに格納された情報を読むための機械として、ICカードリーダライタが必要になります。家電販売店やインターネット販売で購入できます。
2. 開始届出書の提出
* 納税地を所轄する税務署に開始届出書を提出して、利用者識別番号等を取得してください。開始届出書は、書面若しくはe-Taxホームページからオンラインで提出することができます。
3. 電子証明書等の登録
* 国税庁が提供するe-Taxソフト等をパソコンにインストールし、初期登録(電子証明書の登録等)を行ってください。e-Taxソフトは、e-Taxホームページからダウンロードにより取得することができます。

 なお、事業者の方で税理士に税務書類等の作成を依頼し、税理士が納税者に代わって送信(代理送信)する場合は、納税者本人の電子署名を省略することができますので、1.の電子証明書やICカードリーダライタがなくても電子申告が可能です。
また、個人の方は、3.のe-Taxソフト等を使用しなくても、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」から直接電子申告ができます。詳しくは、
e-Taxホームページ(http://www.e-tax.nta.go.jp/)をご覧ください。

e-Taxで申告すると
 e-Taxを利用して所得税の申告をしますと、次のような特典が受けられます。
最高5,000円の税額控除 平成20年分の所得税の確定申告を本人の電子署名及び電子証明書を付して、確定申告期限内にe-Taxで行いますと、所得税額から最高5,000円の電子証明書等特別控除を受けることができます。(平成19年分の確定申告で本控除の適用を受けた方は受けられません) 添付書類の提出を省略 医療費の領収書や源泉徴収票等は、その記載内容を入力して送信することにより、提出又は提示を省略することができます。(確定申告期限から3年間、書類の提出又は提示を求められることがありますので、保管が必要です) 税金の早期還付 e-Taxで申告された還付申告は、紙による申告よりも税金が早期に還付されます。(およそ3週間程度に短縮) 24時間受付 平成21年1月19日から確定申告期限の3月16日まで、24時間e-Taxの利用(申告データの送信)が可能となります。

終わりに
 電子申告は、導入されてからはや5年が経ちますが、日々、より使いやすくなるよう改良が重ねられています。例えば、前述しました「確定申告書等作成コーナー」の操作方法はより簡素化され、作業上の負担が大幅に軽減されました。また、平成21年度の税制改正では、平成19年、20年の2年限りだった最高 5,000円の電子証明書等特別控除制度の適用期限が、2年間延長される見通しとなりました。
  以上、e-Taxにつきまして簡単に説明致しましたが、みなさん、是非一度、自宅やオフィスに居ながらにして確定申告ができるというe-Tax最大のメリットを、ご自身で体験してみてはいかがでしょうか。

(税理士 山田光伺)
3月 02 2009

贈与税

贈与税とは
 贈与税は、個人から財産をもらったときにかかる税金です。会社など法人から財産をもらったときには贈与税は課税されませんが、所得税が課税されることになっています。また、自分が保険料を負担していない生命保険金を受け取った場合、あるいは債務の免除などにより利益を受けた場合などは、贈与を受けたとみなされて贈与税が課税されます。
  ただし、死亡した人が自分を被保険者として保険料を負担していた生命保険金を受け取った場合は、贈与税でなく相続税の課税対象となります。

財産の取得時期
 贈与による財産の取得の時期は、原則として、次の態様に応じた時期となります。

ケース 財産の取得の時期
口頭による贈与の場合 贈与の履行があった時
書面による贈与の場合 贈与契約の効力が発生した時
停止条件付贈与の場合 その条件が成就した時
農地等の贈与の場合 農地法の規定による許可又は届出の効力が生じた時

贈与税の課税方法
 贈与税の課税方法には、「暦年課税」と「相続時精算課税」の2つがあり、一定の要件に該当する場合に「相続時精算課税」を選択することができます。

1. 暦年課税
概要
贈与税は一人の人が1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額を、下記の速算表に当てはめて課税額を計算します。したがって、1年間にもらった財産の合計額が110万円以下なら贈与税はかかりません。(この場合、贈与税の申告は不要です。)
速算表
贈与税の税率と控除額(暦年課税)

贈与された価格から各種控除
(基礎控除・配偶者控除)を差引いた額
税率 控除額
200万円以下 10%
200万円超~300万円以下 15% 10万円
300万円超~400万円以下 20% 25万円
400万円超~600万円以下 30% 65万円
600万円超~1,000万円以下 40% 125万円
1,000万円超~ 50% 225万円

2. 相続時精算課税
 相続時精算課税とは、「相続時精算課税」を選択した贈与者ごとにその年の1月1日から12月31日までの1年間に贈与を受けた財産の価額の合計金額から 2,500万円の特別控除額を控除した残額に対して贈与税がかかります。(この特別控除額は贈与税の期限内申告書を提出する場合のみ控除することができます。また、前年以前にこの特別控除の適用を受けた金額がある場合には、2,500万円からその金額を控除した残額がその年の特別控除限度額となります。)
 なお、平成21年12月31日までに、住宅取得等資金の贈与を受けた場合には2,500万円の特別控除額のほかに1,000万円までの住宅資金特別控除額を控除することができます。
 また、平成20年12月31日までに、特定同族株式等の贈与を受けた場合には2,500万円の特別控除額のほかに500万円までの特定同族株式等特別控除額を控除することができます。

暦年課税でよくあるケース
1. 1000万円の現金を贈与するにあたり、税金がかからないように毎年基礎控除額の110万円以下の金額の贈与とした場合

 毎年、子に100万円ずつ10年間にわたって贈与すると、1年間では基礎控除額である110万円以下となるため、贈与税の申告納税は不要と考えられる方がいますが、税務の世界では、1年ごとに贈与を受けると考えるのではなく、契約をした年分に、有期定期金に関する権利(10年間にわたり毎年100万円ずつの給付を受ける権利)の贈与を受けたものと考えますので、贈与税の申告が必要となります。

2. 親から金銭を借りた場合
 親と子、祖父母と孫など特殊関係のある人の相互間における金銭の貸借は、その貸借が、借入金の返済能力や返済状況などからみて真に金銭の貸借であると認められる場合には、借入金そのものは贈与にはなりません。しかし、その借入金が無利子などの場合には利子に相当する金額の利益を受けたものとして、その利益相当額は、贈与として取り扱われる場合があります。 なお、実質的に贈与であるにもかかわらず形式上貸借としている場合や「ある時払いの催促なし」又は「出世払い」というような貸借の場合には、借入金そのものが贈与として取り扱われてしまいます。

3. 離婚して財産を貰う場合
 離婚により相手方から財産をもらった場合には、通常贈与税がかかることはありません。これは、慰謝料などの財産分与請求権に基づき給付を受けたものであるので贈与を受けたと考えないからです。ただし、次の二つに当てはまる場合には贈与税がかかります。

1. 分与された財産の額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の価額やその他すべての事情を考慮してもなお多過ぎる場合には、その多過ぎる部分に贈与税がかかることになります。
2. 離婚が贈与税や相続税を免れるために行われたと認められる場合には、離婚によってもらった財産すべてに贈与税がかかります。

申告と納税
 贈与税がかかる場合には、財産をもらった人が申告と納税をする必要があります。申告と納税は、財産をもらった年の翌年2月1日から3月15日の間に行ってください。
[平成20年5月1日現在法令等]

(税理士 井藤丈嗣)
3月 02 2009

事業承継(10) 難解だが、お得な経過措置

3月末で10%の評価減廃止

* .アゴ博士。税制改正で同族株式の「10%評価減」措置が3月末で廃止されるそうですね。
* .そうじゃ。何故かというと「いわゆる80%納税猶予」と交代するからじゃ。
* .でも、アゴ博士。「いわゆる80%納税猶予」は昨年10月に遡って適用され、これまで届けた「10%評価減」は重複適用できるのでは?
* .その通りじゃよ。しかし、それは円滑法に合わせた特例じゃ。3月末でその「10%評価減」特例がなくなる訳じゃ。しかし、より大切なのは「10%評価減」は必ず評価減分だけ税額が減るのに対し、「いわゆる80%納税猶予」は最高80%、しかも猶予になるだけということじゃ。
* .私なら「10%評価減」を選ぶなぁ~。
*.そこで3月末までに「相続時精算課税贈与」をして、「10%評価減」の届出をした場合、死ぬまでずっと、本来は3月末で廃止になる「10%評価減」を認める経過措置ができるのじゃ。
*.それはありがたい。でも、その人は「いわゆる80%納税猶予」は受けられるんですか?
* .最初に言うたように「10%評価減」の代わりに80%、と言うのが原則じゃから、本来は受けられん。しかし選択はできる。その人は、来年の平成22年3月末まで考える時間を与えられ、それまでに「いわゆる80%納税猶予」を受ける届けをすれば、「10%評価減」に代えて受けられるという二段構えの経過措置じゃ。
* .3月末までの「相続時精算課税贈与」なら、有利か分からない「いわゆる80%納税猶予」か、確実に適用の「10%評価減」の選択ができるのは魅力的ですね。
* .重要なのは、今月末までに「相続時精算課税贈与」をして「10%評価減」を届出ねばならんことじゃ。

(税理士 牧口晴一)
3月 01 2009

年金収入の申告について

.公的年金の申告をする場合、どのようにすればよいですか?

.公的年金等の主なものは、(1) 国民年金法、厚生年金保険、公務員等の共済組合法などの規定による年金(2) 過去の勤務により会社などから支払われる年金 (3)外国の法令に基づく保険又は共済に関する制度(1)に掲げる法律の規定による社会保険又は共済制度に類するものです。
  公的年金等の所得区分は雑所得とされています。そのため、雑所得の金額は、その年中の公的年金の収入金額から受給者の年齢や公的年金等の収入金額に応じた公的年金等控除額を控除した残額とされています。
  例えば65歳以上の人で公的年金の収入金額の合計が、350万円の場合には、雑所得の金額は、350万-(350万×25%+37万5千)=225万円のようになります。
 公的年金の受給者については、給与所得のような年末調整も行わないこととされており、生命保険料控除、地震保険料控除などは源泉徴収の段階で控除できないこととされているため、源泉徴収された税額とその年に納付すべき税額については、確定申告で精算することになります。
 確定申告は、毎年1月1日から12月31一日までの1年間に生じたすべての所得の金額とそれに対する所得税の額を計算し、翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告書を提出することになります。なお、申告する所得が給与所得や年金などの雑所得、配当所得、一時所得のみで、予定納税額のない方が使用する申告書Aが便利です。

.遺族が受け取る公的年金等は、どのようにすればよいですか?

.厚生年金や国民年金などの被保険者であった人が亡くなったときは、遺族に対して遺族年金が支払われます。また、恩給を受けていた人が亡くなった場合には、遺族に対して恩給が支払われます。
  遺族が受け取るこれらの年金や恩給には、所得税も相続税もかかりません。
  このように所得税も相続税もかからない遺族年金や一時金の主なものは、国民年金法、厚生年金保険法、などの法律に基づいて支給されるものです。

(税理士 祢宜泰紀)

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