8月 03 2009

エコ税制について

平成21年度の与党税制改正大綱の中の「第一基本的考え方」の中で「・・・その際、低炭素化の促進の観点から税制のグリーン化に配慮する。」と述べています。その考え方に沿って各税目で改正が行われました。

住宅税制
住宅リフォームに係る税額控除の創設
居住用家屋に省エネ改修工事.バリアフリー改修工事をした場合について、実際の工事費用額と標準的な工事費用の額のいずれか少ない金額(200万円が限度)の10%相当額をその年分の所得税額から控除する制度が創設されました。ローンを利用せず、自己資金で工事した場合にも適用があります。
(適用時期) 平成21年4月1日から平成22年12月31日までの間に居住の用に供したもの
(適用となる省エネ改修工事) 省エネ改修工事の証明のある、工事費用の額が三十万円を超えること等一定の要件を満たす左記の工事が対象です。(1)すべての居室の窓全部の改修工事 (2)(1)の工事とあわせて行う床の断熱工事、天井の断熱工事、壁の断熱工事(3)太陽光発電装置設置工事
(適用対象となるバリアフリー改修工事) バリアフリー改修工事の証明のある、工事費用の額が30万円を超えること等一定の要件を満たす左記の工事が対象です。(1)廊下の拡幅(2)階段の勾配の緩和(3)浴室改良(4)便所改良(5)手すりの設置(6)屋内の段差の解消(7)引き戸への取替え(8)床表面の滑り止め化
(適用対象者) 左記のいずれかに該当する居住者(1)50歳以上の者(2)要介護又は要支援の認定を受けている者(3)障害者である者(4)居住者又は親族のうち(2)若しくは(3)に該当する者又は65歳以上の者のいずれかと同居している者

自動車税制
1.自動車税
 「自動車税」は、自動車を所有している者へ一年ごとに課税される税金ですが、排ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車は税率を軽減し、反対に環境負荷の大きい自動車は税率を重くする制度です。
 減税される自動車は、低排出ガス認定車であり、かつ燃費基準達成車等で、新車登録年の翌年分の自動車税の約50%~25%が減税となります。
 重課される自動車は、新車登録から11年を超えるディーゼル車と13年を超えるガソリン車等で、税額が10%高くなります。
2.自動車取得税.自動車重量税
 「自動車取得税」は自動車を購入した時に、「自動車重量税」は新車購入時と車検の時に支払う税金です。
ハイブリット車は全額免税になります。低燃費.低排出ガス認定車は、燃費基準の達成度合いにより75%、50%減税になります。
この減税は、一部の中古車についても適用があります。

エネルギー需給構造改革推進設備等の即時償却制度の導入

 青色申告書を提出する法人または個人が、エネルギー需給構造改革推進設備等(ヒートポンプ、太陽光発電装置等)を取得し、かつ1年以内に事業の用に供した場合に、取得価額の7%の税額控除(中小企業者等に限る)か取得価額までの特別償却の選択適用ができる制度です。
適用期間 平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に取得する設備等

(税理士 三田村晃司)
8月 03 2009

正しい決算書作成のススメ

1.はじめに
 以前、「中小企業の会計に関する指針(以下、中小企業会計指針)」を活用し、自社の経営状況を実態に即して正確に把握し、適切な経営管理・経営戦略を行ってくださいとの記事を掲載させて頂きましたが、その重要さが「不況」といわれる今日においては、自社の経営管理・経営戦略のためだけではなく、金融機関や取引先から信用を得るための決算書作成に重要であることを痛感していることと思います。

2.決算書
 「決算」とは、一事業年度における経営成績及び事業年度終了時点での財政状態を確認する作業をいい、そのために作成される書類が決算書と呼ばれるものです。「決算書」とは、貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・個別注記表の4つの書類を基本とし、事業報告書及び附属明細書を加えたものをいい、会社法で作成が義務付けられています。作成義務はありませんが、キャッシュ・フロー計算書という書類もあります。

3.決算書の意義
 「貸借対照表」とは、企業の財政状態(資産、負債、純資産の状態)をあらわし、「損益計算書」は、企業の経営成績(収益と費用を対比させ利益を示す)をあらわす書類です。また、「株主資本等変動計算書」とは、貸借対照表の純資産の部の株主資本各項目の変動事由をあらわす書類であり、「個別注記表」は、これらの書類を見るときに必要になる重要な事項を説明しているものです。「キャッシュ・フロー計算書」は資金繰りの状況等をあらわす書類です。

4.中小企業の決算書の問題点
 中小企業の決算書は信頼性が低いといわれています。これは、会計に関する知識の欠如、会計に関する重要認識が希薄、税金を少額にする意図で作成、金融機関からの融資を受けたいがために粉飾した決算書を作成等々の理由によるものです。これでは、自社の経営状況を正確に把握できないばかりか、修正申告をすることになり余分に加算された税金を納税することになったり、金融機関や取引先からの信用を損なったりしてしまいます。

5.中小企業の決算書を取り巻く環境
 政府は中小企業の決算書の信頼性を高めようとしています。これは、「不動産担保」だけに頼る融資制度が揺らぎ、決算書の中身により融資判断せざるを得ない環境となってきているからです。また、政府は平成19年10月より全国の信用保証協会と金融機関との間で、融資金額の20%のリスクを金融機関にも負担させる「責任共有制度」を導入しました。これにより金融機関は、決算書の中身をより吟味し格付けを行うことになりました。

6.おわりに
 中小企業は、わが国の経済を支えています。その重要な中小企業を政府は応援しています。財務内容が良くない決算書においても、「金融庁金融検査マニュアル」からわかるように、資金調達は可能です。今日のような不況下での担保は、「正しい信頼性の高い決算書」です。中小企業会計指針を活用して、このような決算書を作成し、適切な経営管理・経営戦略を行い、金融機関から信頼を得て、適切な資金調達を行うことが自社を守ります。中小企業と共存共栄関係にある私たち税理士も、中小企業を全力で応援します。
 名古屋税理士会では、中小企業における会計の質の向上、ひいては持続的な経済社会の成長と経済基盤の整備に貢献できることを期待し、この「中小企業会計指針」の普及推進を図っております。
 なお、「中小企業会計指針」の全文は、日本税理士会連合会ホームページに掲載されていますので、是非ご活用下さい。
中小企業が金融機関から高く評価されるポイント(金融庁金融検査マニュアル別冊「中小企業融資編」より)

1. 中小企業と大企業は異なる扱い・・・中小企業の特性に留意し、赤字になりやすい中小企業には、一時的な収益の悪化による赤字でも貸出をする等、柔軟に判断します。
2. 経営者と企業を一体として判断する・・・経営者からの借入金は、企業の負債ではなく、自己資本とみなす等、企業と経営者の資産を考慮し、企業の経営状態を評価します。
3. 技術力と販売力・・・技術力や販売力のある企業の将来性に期待し、現段階での決算書の数値のみにとらわれない、柔軟な評価を行います。
4. 経営者と経営努力・・・過去の返済状況等の取引実績、財務諸表などの質の向上への取組み姿勢等、経営者がしっかりしている企業の将来性に期待し、柔軟な評価を行います。
5. 経営改善に向けた取り組みを高く評価・・・経営改善に向けた取り組みが進んでいれば、これを高く評価します。経営改善は、計画する以上に具体的な実践が重要です。

(税理士 西川幸一郎)
8月 03 2009

事業承継(15) 譲渡制限株のまま納税猶予可能

通達で対応の朗報

* .納税猶予を受けるためには、株券を担保に出さねばならないというのは本当ですか?アゴ教授。贈与税の時も?
* .そうなんじゃ。相続税も贈与税もじゃ。
* .しかしアゴ博士。我が社では、株券自体がないのですが・・・。
* .そのときにはワープロでも良いから作らねばならん。会社法改正で株券不発行会社に変更した会社では、再び発行会社に定款変更をせにゃならんのじゃ。
*.そうすると物納の時のように、譲渡制限も解除しなければならないのでしょうか?
*.それでは当初交付された条文ではそう解釈せざるをえんじゃったのう。持分会社には政省令で対応したものの、株式会社には未対応のままじゃった。そのままでは、譲渡制限会社にのみ認められていた会社法上の特典が無くなってしまう訳じゃな・・・。
*.途中で御免なさい。その特典は何ですか?
* .十余りあるのじゃが、譲渡制限を一株でも解除すると「公開会社」になる訳じゃから、影響の大きいものは、役員の任期を十年に伸張できるとか、相続人に対し株式の売渡を強制できるとか、公開会社に求められる決算書の注記が省略できる等じゃ。
* .大変ですね。それで、どうなるのでしょう。
* .珍しく朗報じゃ!先輩のS教授が執拗に対応を要望し、5月14日につかんだ極秘情報で、今では極秘ではないのじゃが(笑)通達で対応して、譲渡制限のままで納税猶予ができるようになったのじゃ!
* .それは有難い!
* .ただし、手続きは4コマ漫画のように時間がかかるから注意じゃ。

(税理士 牧口晴一)
8月 01 2009

『贈与』について

.「贈与」とはどういうことでしょうか。

.お金や物などを「あげた」「もらった」ということです。

.《生前贈与》とはどういうことでしょうか。

.人が死ぬとその人の遺産は相続人に引き継がれます。これは《相続》です。「贈与」は生きてる時に行われます。《相続財産》を生前に分けるという意味で《生前贈与》という言い方をします。

.「贈与」にどうして税金がかかるのですか。

.「贈与」は「無償」で手に入るから『贈与税』という税金がかかります。一定の金額以上の「贈与」を受けた方が『贈与税』の申告と納税をしなくてはいけません。

.「贈与税」がかからないこともありますか。

.香典、お祝い、家族間での学資とか生活費とかの必要な場合などです。

.その他『贈与税』についての特別な規定はありますか。

.「婚姻期間二十年以上の配偶者から居住用財産の贈与を受けた場合」「親等から住宅取得用のお金の贈与を受けた場合」など特別な『贈与税計算』があります。
これら特別な規定も含めて親子間などの《生前贈与》は《相続》と深い深い関係があります。

(税理士 川島博文)

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