1月 04 2010

年頭所感

皆様、新年明けましておめでとうございます。謹んで新年のご挨拶を申し上げます。 
 大変な経済状況の中で2010年を迎えることとなりました。
 一昨年のリーマンショックから、やっと回復期を迎える兆しが見えてきたところでしたが、積極的な投資を行っていた新興国の金融不安の現出による影響で、景気の二番底の可能性という局面を迎え、経済の先行きへの大きな不安を抱えた年明けとなってしまいました。
 そのような経済状況下において、我々税理士は、唯一の税務に関する専門家として国民に対して果たすべき役割をあらためて自覚していくべきであると考えています。
 税理士会の連合体である日本税理士会連合会は、平成23年度を目途とした税理士法改正へ向けて昨年「税理士法改正に関するプロジェクトチームによるタタキ台」を公表しました。
 「タタキ台」の考え方は、

* ・税理士法のあり方
* ・税理士の業務
* ・税理士の資格取得
* ・税理士の信頼性の確保

と項建てされており、特に「税理士の信頼性の確保」について深く検討を行なっております。
 ところで税理士は、唯一の税務に関する専門家であり、税理士法第1条に「使命」が規定されています。
 また、税理士会には租税制度等に関する「建議権」が認められております。
 そして、地方自治体の「包括外部監査人」の適格者であると法定されています。
 つまり税理士は、まず適法に税務実務を行なわなければなりません、次に適当でないと思われる税制に対しては提言を行い、そして地方税の段階ではありますが、税金の使われ方についても意見を言うべき立場にあります。言うなれば税金の入り口から出口まで関わるべく国民から付託されていると言えます。
 それに関連する新たな現われとして、平成22年度税制改正の流れのなかで、新政権の税制改正の本丸である「政府税制調査会」のヒアリングを日本税理士会連合会が受けました。また「税制調査会」の専門家委員会委員と「行政刷新会議」の事務局にも税理士が任用されました。
 税理士・税理士会はそういった国民納税者からの付託と期待に応えるべく引き続き研鑽を積み、励んでまいります。
 皆様におかれましては、税理士と名古屋税理士会に対し一層のご理解をお願い申し上げる次第であります。
 結びにあたり、本年が皆様にとって幸多かれと祈念申し上げ新年のご挨拶とさせていただきます。

名古屋税理士会 会長 小川令持
1月 04 2010

電子申告をはじめよう

年が明けて、いよいよ確定申告の季節がやってきました。個人事業主の方、サラリーマンの方で住宅をローンで取得された方など、1年間の税金の清算をしなければなりません。平成16年2月より名古屋国税局管内から、電子申告(e-Tax)というインターネットを使用して国税の申告等ができるサービスが開始されました。
 電子申告は、自宅やオフィス等にいながらインターネットを利用して申告、申請・届出、納税などの手続きができる便利なシステムです。では、申告する側からすると、この電子申告(e-Tax)を利用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?
 ここで今年から申告をしようとしている個人事業者と、すでに電子申告の恩恵を受けている経営者の会話を聞いてみましょう。
 N市で飲食店を開業したばかりの亮介さんが、今年の所得税の確定申告から電子申告で行おうと考えています。
 もうすでに電子申告をしている理奈さんに、電子申告のメリットについて聞いてみました。

* 亮介:昨年に飲食店を開業したのだけど、今年の所得税の確定申告を、電子申告でやろうと思っているんだ。同業者も、去年ぐらいから電子申告のことを話していたし、非常に便利だと聞いている。だけど、いまいち、電子申告をすると、我々事業者にはどんなメリットがあるか、よくわからないなあ。
* 理奈:そうね、なにはともあれ、電子申告に興味を持つことは、非常にいいことだわ。まずは、電子申告について簡単に説明するわね。電子申告は、e-Taxと呼ばれていて、自宅や会社からインターネットを利用して、国税の申告や申請・届出、納税などの手続きができる便利なシステムなの。ちなみに、お店は、インターネットを利用できる環境になっているのかな?
* 亮介:もちろん、それぐらいの設備はあるよ。お店のHPを持っているし、もちろんメールのやり取りもしているしね。
* 理奈:それなら、大丈夫ね。それじゃ、電子申告のメリットについて説明するわね。
 電子申告のメリットは4つあるの。
 1つ目のメリットは、所得税の確定申告をする時間を節約できるのよ。電子申告だったら、自宅や会社から所得税の確定申告の手続きができるから、わざわざ税務署に行かなくてもすむし、開いている時間を気にせず申告ができるの。
 2つ目のメリットは、今まで申告書と一緒に提出していた医療費の領収書などの添付書類を、その書類の記載内容を入力して送信することによって、提出する必要がなくなったこと。
 3つ目のメリットは、還付金があった場合には、今までだと1カ月以上かかっていた処理が、短縮されたことなの。
最後に、4つ目のメリットは、申告期限内に本人の電子署名および電子証明書をつけて所得税の電子申告をするだけで、最高5,000円の税額控除が受けられることね。
* 亮介:日中、店が忙しいし、なかなか平日に休みがとれないから、時間を気にせずに申告できることは有難いね。また、添付書類を税務署に提出しなくてすむのは、いいよね。
しかも、電子申告するだけで、最高5,000円の税額控除もしてもらえるなんて、お小遣いが貰える気分だね。
* 理奈:でもね、次の注意点は気をつけてね。
最高5,000円の税額控除は、平成19年分から平成22年分のいずれかの年分で1回のみ、その年分の確定申告を申告期限内に電子申告で行った場合のみ適用される制度なの。私はもう受けたけどね。また、医療費の領収書などの添付書類の提出は省略できるけど、3年間は提出または提示を税務署から求められることがあるから、ちゃんと保管しておかないとだめよ。
* 亮介:そうなんだ、5,000円の税額控除は、期限があるのか。税額控除を受けられるうちに、電子申告を始めないとね。早速、会社に戻って電子申告の準備を始めることにするよ。理奈さんに感謝感謝だよ。
* 理奈:そうね、思い立ったが吉日よ。さっそく行動に移してね。
* 国税庁のHP(http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/index.htm)にも詳しく掲載されているから参考にしてね。

(税理士 加藤厚)
1月 04 2010

事業承継(20) 3月末以降死亡は大臣確認必須

経営承継円滑化法による後継者要件

* .アゴ博士。事業承継関係では、期間の特例がありますよね?
* .そうじゃ。これから3月末に掛けて重要な期間の特例が迫ってくるから注意が必要じゃ。その内、今月は、経営承継円滑化法上の「後継者」に関するものを確認してしんぜよう。
* .確か、円滑化法上の後継者の要件が厳しくて、経済産業大臣の「確認」と「認定」の2つが必要だったですよね?
* .それが今年の3月末までに相続開始の場合には、周知期間ということで、円滑化法施行規則の附則で、大臣の「確認」を受ける前に先代が死んでしまった場合には、一定の要件を満たせば、「確認」なしでOKじゃ。
* .気になるのは、その「一定の要件」ですね?
* .そうじゃ。3つあるのじゃが、重要なのは2つじゃ。第一に、先代が亡くなる前に、後継者が役員になっていることじゃ。これは、納税猶予を検討しておるなら、実際に猶予するか否かは別として、まずは登記をしておくことじゃな。
* .万一使わなくとも役員を外せますしね。
* .第二には、後継者が、先代の相続の開始の日前に、自社株式の贈与を受けていたことじゃ。
* .おお、これは様々な判断が必要ですものね。で、アゴ博士。重要でない3つ目とは?
* .良き質問じゃ。亡くなる前に、事業承継の「計画的な取組が行われていたと認められること」という、やんわりした条件じゃのぅ!。
* .なるほど(笑)!

(税理士 牧口晴一)
1月 01 2010

住宅借入金等特別控除(住宅ローン減税)について

.ローンをして家を建てました。確定申告をすると税金を戻してもらえると聞きましたが。

.住宅ローンをして住宅の新築や中古住宅の購入や増改築をした場合、「一定の要件」をクリアすると、そのローンの年末残高の一定割合をその年の所得税から控除できます。平成21年に入居した場合、年末ローン残高の1%が50万円を限度として所得税から控除できます。注(1)

.年末にローンが3000万残っていたら、30万円が自分の所得税から引けるのですね。でも私の場合、所得税が年で30万円もありませんが。

.所得税から控除しきれない金額のうち一定額は住民税から控除することができます。注(2)
 また税金がかからない人には戻す税金がないので申告をしてもお金が返ってくることはないのですが、返ってこないからと申告しないのではなく、入居の年から10年間はこの控除が受けられるので、税金のかかった時には還付の申告をしてください。

.ところでこの控除ができる「一定の要件」とは?

A.例えば、ローンは金融機関等からの借入で10年以上の分割払いのものであること、家が完成してから6ヶ月以内に入居したことなどが主な用件です。これ以外にもありますので、確認をする必要があります。このローン減税を受ける最初の年は確定申告をする必要があり、その際に所定の書類を取り揃え要件をクリアするかどうかのチェックすることになっています。

注(1) 入居の年によってこの控除できる最高限度額は異なります。また認定長期優良住宅の新築等の場合控除率が平成21年から23年までは1.2%などと有利になっています。

注(2) 平成19、平成20年入居を除く

(税理士 柘植麻美)

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