1月 10 2012

確定申告と電子申告について

Q.確定申告とはそもそも何ですか。
A.所得税の確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額とそれに対する所得税の額を自ら計算し申告・納税する手続きです。
Q.確定申告はいつまでにするのですか。
A.申告時期は、毎年2月16日~3月15日までの1ヶ月間です。ただし、還付を受けるための申告は2月15日以前でも提出できます。又、所得税の納付期限も申告期限と同じ3月15日です。
Q.期限を過ぎてしまった場合はどうなりますか。
A.3月15日以降も申告書は提出できます。しかし、申告期限後の申告には無申告加算税が、納付期限後の納付には延滞税が加算されることがありますので、期限内の申告・納税を心がけてください。
Q.申告書の作成方法にはどのようなものがありますか。
A.主な作成方法は次の通りです。
①自宅のパソコンで作成する:国税庁のホームページにある「確定申告書作成コーナー」で情報を入力し印刷する。
②最寄の税務署で申告書をもらい(納付がある場合は税務署から郵送されることが多い)手で書き込む。
③税務署等の無料相談所にてその場で作成する。
Q.申告書の提出はどうすればよいですか。
A.①申告書を紙で提出する:申告書を住所地等所轄の税務署へ持参または郵送してください。
②申告書をインターネット経由で電子データとして提出する(電子申告):前問A①の「確定申告書作成コーナー」で作成した申告書等を、印刷せずにそのままe‐taxによりインターネット上から提出できます。ただし電子申告には、電子証明書となるICカードおよびカードリーダー(ともに有料)が必要となります。
その他詳しい内容については、最寄りの税務署や税理士にお尋ねください

(税理士 若尾僚彦)
1月 10 2012

納税者権利憲章の即時制定を!

 10月11日の政府税制調査会において、納税者権利憲章の制定を今年度は見送るとの発表がなされました。
「納税者権利憲章」についての明確な定義はありませんが、2003年にOECD租税委員会がまとめた「納税者の権利と義務プラクティクス・ノート」によると、「納税者の税務に関する権利・義務をわかり易い言葉で要約し、かつ説明して、こうした情報を多くの納税者に周知させようとする試み」と定義されています。
納税者権利憲章は、2009年の衆議院選挙マニフェストにも掲げられた民主党の税制改革における重要公約の一つでもあり、政府税制調査会専門家委員会での議論をふまえ、平成22年度税制改正大綱やその後の税制改正法案でも国税通則法の改正において法定することとしていました。
 この平成22年度税制改正大綱には、特に「納税者主権の確立へ向けて」との副題を根本理念として掲げ、「議会制民主主義における税のあり方は、あくまでも税を納める主権者たる国民の立場に立って決められるべきものです。国民主権にふさわしい税制を構築していくため、納税者の税制上の権利を明確にし、税制への信頼確保に資するものとして『納税者権利憲章(仮称)』を早急に制定します。」と、我が国の税制における基本理念を明確にするための指針としての「納税者権利憲章」の制定に強い意志を表明していました。
 名古屋税理士会においても、平成24年度税制改正の意見書において、「納税者権利憲章を速やかに法定し、税務調査などの公権力の行使時には納税者に交付すること。」との要望を掲げ、法定化を期待してきました。
 それは、申告納税制度の更なる発展をめざすなかで、①情報提供や支援を受ける権利、②不服申立の権利、③正当な税額のみを負担する権利、④予測可能性の確保、⑤個人情報の確保、などを明記することによって、納税者の権利保護と税務行政の信頼確保、並びに、税務行政の円滑な執行を図るためには、納税者権利憲章の速やかな制定が必要だからです。
 また、我が国の租税制度のおいては、納税者の権利保護するための規定が乏しく、納税者の権利利益の保護及び救済が不十分であり、憲法31条の適正手続きの保障を充実すべきであるとの指摘がかねてからなされてきました。
 納税者権利憲章はOECD加盟30か国のうち、既に24か国制定され(2009年末現在・OECD調べ)、G7加盟国でみれば5か国で制定されていることなどからもわかるように、我が国の税務行政が諸外国と比較しても立ち遅れていると言わざるを得ません。その制定は国税通則法の改正とともに早急に対応すべき税務行政の根幹に係わる極めて重要な課題なのです。
 しかしながら、今回、民主党税制調査会と野党の税制調査会との間でなされた協議では、「(納税者権利憲章の)この『権利』という言葉が哲学として相入れない」などとの強い反対があって、残念ながら今年度は見送るとの決定が政府税制調査会においてなされてしまいました。
 税務行政の信頼確保と円滑な執行を図り、ひいては、申告納税制度の更なる発展をめざすには、納税者の権利利益を確立することが必要不可欠です。
 そのための「納税者権利憲章」の一日も早い制定を、強く望みます。

(税理士 萩原芳宏)
1月 10 2012

確定申告について

 確定申告とは、1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得金額と、それに対する所得税を納税者自身が計算し、源泉徴収税額及び予定納税額との過不足を精算する手続で、翌年の2月16日から3月15日までに行います。もし、確定申告をしなくてはならない人が申告をしなかったり、申告期限を過ぎてから申告書を提出した場合には、「加算税」や「延滞税」というペナルティーを納めなければならないことになりますので、ご注意ください。
 一般的なサラリーマンの方は、毎月の源泉徴収と年末調整によって所得税の精算が済んでいますので、確定申告は不要です。しかし、サラリーマンの方でも義援金を寄附した場合や、多額の医療費を支払った場合など、確定申告をすることによって所得税が戻ってくることがあります。
 例えば、東日本大震災に関連して義援金を寄附したような場合、その義援金が「特定寄附金」に該当するものであれば、寄附金控除の対象となります。具体的には「日本赤十字社、報道機関等に対して支出する義援金で、最終的に地方公共団体に拠出されるもの」や「募金団体に義援金を寄附する場合で、その義援金が最終的に国、地方公共団体に拠出されるものであることを税務署が確認できるもの」などが寄附金控除の対象となります。寄附金控除は、寄附した金額(所得の40%を限度)から2000円を差し引いた金額を所得の合計額から控除できます。
 また、多額の医療費を支払った場合には、まずその年に支払った医療費から保険金等で補てんされる金額を差し引きます。そこからさらに10万円(所得金額が200万円未満の人は、所得金額の5%)を差し引いた金額を、所得の合計額から控除できます。ただし、医療費控除には最高限度額が定められており、200万円を超える医療費控除はできません。医療費控除は、本人だけでなく、生計を一にする家族の医療費も対象となりますので、覚えておいくと良いでしょう。
 確定申告の際には、勤務先から発行された給与所得の源泉徴収票、医療費の領収証、寄附金受領証明書等が必要になりますので、早めに取り揃えておいて下さい。なお、所得税の還付を受けるために確定申告をする場合には「給与所得・退職所得以外の所得の合計が20万円以下であれば確定申告しなくてよい」という特例は使えなくなり、副業等で得られた20万円以下の所得についても申告する必要が生じますので、十分注意してください。
 なお、所得税の申告をすると住民税の申告も同時にしたことになりますので、住民税の申告は不要ありません。また、所得税の還付を受けるための確定申告は、2月15日以前でも税務署で受け付けてもらえます。
 以上、確定申告について簡単に説明いたしましたが、税金についての質問相談等ございましたら、税の専門家である税理士まで気軽にお声掛けください。

(税理士 安藤雅康)
1月 09 2012

新年のご挨拶

 新年明けましておめでとうございます。謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 リーマンショックによる経済の落ち込みを癒す間もない昨年3月11日、わが国を東日本大震災が襲いました。復旧から復興へ、被災地の人々を中心に力強く歩み始めましたがEU発信の経済危機、トルコの地震、タイの洪水等の天災もあいまって世界恐慌の恐れさえも語られる昨年でした。震災直後の日本国民の忍耐と努力は世界から賞賛されましたが、必ずや復興を果たすものと確信しております。
 一昨年から検討が始まった税理士法改正作業も大きな動きをみせました。
 昨年12月10日に閣議決定された平成24年度税制改正大綱において、税理士制度に関し「税制の抜本的な改革を進めるに当たって、今後とも申告納税制度の円滑かつ適正な運営を確保していくためには、納税者と日常的に関わりを持つ税理士の果たすべき役割は非常に重要なものと考えられます。税理士制度については、税理士の業務や資格取得のあり方などに関し、税理士を取り巻く状況の変化に的確に対応するとともに、税理士の資質の一層の向上など国民・納税者の税理士に対する信頼と納税者利便の向上を図る観点から、関係者等の意見も考慮しながら、その見直しに向けて引き続き検討を進めます。」と記述されました。
税理士法改正検討項目の柱である
 〇税理士の業務、
 〇資格取得のあり方、
 〇納税者の税理士に対する信頼の確保
が入ったということは、より良い税理士制度構築へ向けて各界のご理解の賜物であると思います。そしてそのキーワードは、やはり国民・納税者からの信頼の確保と利便性です。国民にとって必要でない制度は存続する意義を持たないことは、歴史の必然であります。
 税理士制度は、明治時代にその萌芽があるといわれていますが常に国民から必要とされ、応えてきたといえます。我々はそれを引継ぎ発展させていく責務があります。
 また本年は、税理士制度70周年の節目の年にあたります。その記念事業についても、税理士法改正作業を含め、税理士制度が国民の財産であるということの再確認とそのアピールを中心とした記念事業となるでしょう。
 各位のご多幸と希望に満ちた一年となることを御祈念申し上げまして新年の御挨拶とさせていただきます。

(名古屋税理士会長 小川 令持)

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