10月 09 2012

改正消費税について(事業者向け)

Q 消費税法の一部改正の内容は何ですか?
A 平成23年6月に次の3点の見直し、改正がありました。

  1. 事業者免税点制度の適用要件の見直し
  2. 仕入税額控除制度における、いわゆる「95%ルール」の適用要件の見直し
  3. 還付申告書への「消費税の還付申告に関する明細書」の添付が義務化

Q ①免税制度がどのように変わったのですか?
A これまでは、前々年の課税売上高が1,000万円以下であれば免税事業者となりました。今回の改正ではこの要件に加え、前年の1月1日(法人は前事業年度開始の日)から6か月間の課税売上高が1,000万円を超えた場合、前々年のそれが1,000万円以下であっても、課税事業者となります。
なお、給与等支払額の合計額により判定することもできます。
(適用開始時期は平成25年1月1日以後に開始する事業年度から。)
Q 私は喫茶店を個人事業主として経営しています。課税売上高は平成23年度は900万円、平成24年度は2,300万円(1~6月は1,300万円)でした。
いつから課税事業者となりますか?
A 従来ですと、平成26年度からですが、今回の改正により、平成25年度から課税事業者となります。

Q ②「95%ルール」の適用要件の見直しとは何ですか?
従来、課税売上割合が95%以上の場合、課税仕入れ等に係る消費税額の全額を控除することができましたが、課税売上高が5億円を超える場合、課税売上割合が95%以上であっても、課税仕入れ等に係る消費税額の全額を控除することができなくなりました。
(適用開始時期は平成24年4月1日以降に開始する課税期間から。)
Q ③「消費税の還付申告に関する明細書」の添付が必要となる適用時期はいつですか?
A 適用開始時期は平成24年4月1日以降に提出する還付申告書からです。

(税理士 岡田育美)

10月 01 2012

「名古屋税理士会成年後見支援センター」

 名古屋税理士会では、税理士がその職能及び専門的経験を活用し、成年後見人等への支援を行うため、本年7月5日に「名古屋税理士会成年後見支援センター」を開設しました。
 当支援センターでは、成年後見制度に精通した指導員(税理士)が、税理士会会員及び一般の方からの電話及び面談による相談を受け付けています。相談件数も当初予想していたよりも多く、成年後見制度への市民の関心の高さがうかがえます。
 ここで、成年後見制度について簡単に説明しておきます。成年後見制度とは、認知症などで判断能力が十分でない方々を支援するため、共に生きる社会の実現を目指す仕組みです。成年後見人には、親族のほか、税理士等の第三者もなることが出来ます。また、本制度は、以下の三つの個別の制度から構成されています。

1.法定後見制度
本人(後見等受ける人)の多様な判断能力や保護の必要性の程度に応じて補助、保佐、後見の三つに分け、家庭裁判所が適当と認める成年後見人等を選任して、支援する制度
2.任意後見制度
本人の判断能力が健常な段階で、契約によって、判断能力が低下した場合の後見の範囲や後見人をあらかじめ定めておくことが出来る制度
3.後見登記制度

 さて、このような制度でスタートした成年後見制度も導入から早10年を経過しました。そしてこの期間の制度の利用状況は着実に広がりをみせており、当初年間15,000件程度であった申立て件数は、平成23年には30,000件を超えました。今後、更にその利用者は増加していくであろうことが予想されます。
 そして、少子高齢化が進む中、成年後見制度は国民だれもが関わる身近なものとなっていくのではないでしょうか。
〈名古屋税理士会成年後見支援センターのご案内〉
例えばこんな時・・・

  • 物忘れがひどくなって財産管理が出来なくなりました。どうしたらいいですか?
  • 銀行から成年後見制度を利用するように言われました。
  • 保佐人になってと言われました。どうしたら良いですか?
  • 将来、認知症になったらと不安です。今出来る事はありますか?
  • 任意後見と法定後見の違いを教えて下さい。
  • 子供が知的障がい者で将来が不安です。

 相談方法は、電話、面談の2つがあります。
相談料は無料です。まずは、お気軽にお電話下さい。
専用電話 052-752-5130
相談日 電話相談 毎週木曜日、金曜日
    面談相談 毎週金曜日(事前予約制)
相談時間 午後1時30分~午後4時30分(受付は4時まで)
休室日 祝日及び夏季、年末年始等
名古屋税理士会ホームページhttp://www.meizei.or.jp/

(税理士 山村宜久)

10月 01 2012

寄付金について

 寄付金を支払った時、税法の上で有利になると聞いたことがありますが、どんなことでしょうか?

 特定の相手に対する寄付の場合、確定申告を行うことにより、所得税が還付される場合があります。

 特定の相手とは、どんな相手ですか?

 国又は地方公共団体、財務大臣が指定した公益社団法人等、特定公益増進法人、特定公益信託の信託財産、認定NPO法人、政治資金団体等があります。また東日本大震災に関する寄付も一定の要件に達しているものは対象になります。

 寄付した金額が全額所得からの控除になるのでしょうか?

 所得からの控除は寄附金控除と言い、その年中の寄付金合計額から2千円差し引いた金額が所得から控除する金額になります。但し基準となる寄付金合計額には上限があり、震災関連は所得の80%まで、それ以外は40%までが対象金額になります。

 税額から控除される方法もあるようですが、計算はどうなるのでしょうか?

 税額控除は寄附金特別控除と言い、公益財団法人、政治資金団体等、認定NPO法人、特定震災指定寄付金に対する寄付金が対象となります。計算方法は、支払った寄付金の額から2千円引いた金額に40%掛けた金額です。政治資金団体等については30%になります。この場合の計算のもとになる寄付金の額も、前問のように上限があります。

 このような控除を受けるためどんな手続きをしたらいいのでしょうか?

 まず確定申告書の提出が必要です。申告時には寄付金の受領書等を提出又は呈示してください。寄付した団体によって、その他の書類が必要になる場合があります。
 寄付金に関する簡単な説明は以上ですが、詳しいことはお近くの税理士会までお問い合わせください。

(税理士 前越路子)

10月 01 2012

減価償却制度の改正 ~定率法の償却率の見直し~

 「平成23年12月改正」により、減価償却制度に関する規定が改正され、平成24年4月1日以後に取得する減価償却資産の定率法の償却率について、「250%定率法」から、「200%定率法」に引き下げられました。この減価償却制度の改正は平成24年4月1日以後に終了する事業年度から適用されることとなり、減価償却資産を所有するほとんどの事業者に係わってくると思われます。

1.「250%定率法」から「200%定率法」へ

 平成19年4月1日以後に取得した減価償却資産の償却限度額計算について定率法を選定している場合は、次の区分に応じた償却率で計算します。
(1)平成24年3月31日までに取得した減価償却資産・・・

250%定率法の償却率(定額法の償却率を2.5倍した償却率)

(2)平成24年4月1日以後に取得した減価償却資産 ・・・

200%定率法の償却率(定額法の償却率を2倍した償却率)

2.改正後の償却限度額の計算

 定率法は、減価償却資産の取得価額(既にした償却の額で各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された金額がある場合はその金額を控除した金額)にその償却費が毎期一定の割合で逓減するようにその資産の耐用年数に応じた償却率を乗じて計算した金額を各事業年度の償却限度額として償却する方法です。
 計算した金額(調整前償却額)が償却保証額(取得価額にその資産の耐用年数に応じた保証率を乗じて計算した金額)に満たない場合には、改定取得価額にその償却費がその後毎年同一となるようにその資産の耐用年数に応じた改定償却率を乗じて計算した金額を各事業年度の償却限度額として、残存価額1円となるまで償却を行います。
 これらの計算に当たり、定額法の償却率を2倍(200%)した率を償却率とする定率法により、償却費を計算することとなります。
 この償却率の改正に伴い、改定償却率、保証率についても改正されました。
(注:改定取得価額とは調整前償却額が償却保証額に満たないこととなる事業年度の期首未償却残高です。)

3.事務負担軽減のための経過措置

 200%定率法による償却は、平成24年4月1日以後に取得した減価償却資産から適用されます。このため、平成24年4月1日前に開始し、かつ、同日以後に終了する事業年度において取得した減価償却資産が複数ある場合、その取得の日に応じて200%定率法と250%定率法のそれぞれの償却方法により償却を行う必要が生じます。こうした事務負担の軽減を図るために次のような措置が講じられています。
(1)平成24年4月1日前に開始し、かつ、同日以後に終了する事業年度においてその減価償却資産の償却方法として定率法を選定している場合において、平成24年4月1日からその事業年度終了の日までの期間内に減価償却資産の取得をしたときは、その減価償却資産を平成24年3月31日以前に取得したものとみなして、250%定率法により償却することができます。
(2)平成24年4月1日の属する事業年度においてその有する減価償却資産の償却方法として定率法を選定している場合において、平成24年4月1日の属する事業年度の確定申告書の提出期限までに一定の事項を記載した届出書を所轄税務署長に提出したときは、その減価償却資産を平成24年4月1日以後に取得したものとみなして、200%定率法により償却することができます。

(税理士 島圭子)

WordPress Themes