2月 12 2013

本年の確定申告の留意点

所得税の確定申告について、日頃から問い合わせの多い質問や昨年と比べて変わった点など、ご注意いただきたいことをいくつかご紹介します。

:医療費や介護費用の領収書はとっておいたほうがいいと聞きますが、申告に使えるのでしょうか。
:一年間に支払った医療費等が多い方は、医療費控除により一定の金額を所得から差し引くことができます。対象となる医療費の範囲が決められておりますので、国税庁のホームページ等を参照するとよいでしょう。

:保険会社から届いた保険料控除証明書がいつもと違う気がしますが、何か変わったのでしょうか。
:平成24年1月1日以後に結んだ保険契約等(新契約)のうち、介護保障または医療保障を内容とする保険について、新たに介護医療保険料控除ができました。また、控除額の上限が変更され、新契約からは一般生命保険料控除、個人年金保険料控除、介護医療保険料控除それぞれ4万円となりました。旧契約については従前のままです。

:昨年の確定申告では税金の額が急に増えた方もいたようですが、今年はどうなるのでしょうか。
:平成22年に支給が開始されたこども手当との関係で、満16歳未満の子供に係る扶養控除が平成23年に廃止されましたので、そのために所得税が増えたのではないでしょうか。こども手当が児童手当に変更になった今でも廃止されたままになっておりますので、ご注意ください。

:いつまでに確定申告を済ませる必要がありますか。
:3月15日(金)までです。なお、所得税の納税期限もこの日となります。預貯金口座からの振替納税を利用する場合は、4月22日(月)が所得税の振替日となります。

(税理士:小笠原稔)

2月 04 2013

電子申告

インターネットの普及は私たちの生活や仕事のスタイルを大きく変えてきました。行政手続のオンライン化もそのひとつです。今回は確定申告の時期に合わせて「e-Tax」のご紹介をしたいと思います。
全国に先駆けて名古屋国税局管内から運用が開始されたe-Tax(イータックス)「国税電子申告・納税システム」は、インタ-ネットを利用して国税に関する手続きが行えるシステムです。これまでにも様々な改善がなされてきましたが、今年から贈与税の申告が可能になる等その利便性が更に向上しました。主な内容は次のとおりです。

 利用できる手続
 国税に関する申告等が行えます。

  1. 申告 ― 所得税、贈与税、法人税、消費税、酒税、印紙税
  2. 納税 ― 全ての税目(納税証明書の手数料を含みます。)
    インターネットバンクを利用する方法と、ダイレクト納付の方法があります。
  3. 申請・届出等 ― 青色申告の承認申請、納税地の異動届、納税証明書の交付請求等

 事前準備

  1. 住基カード等の電子証明書とICカードリーダライタの取得
  2. e-Taxの開始届出書を提出し、利用者識別番号を取得
  3. 電子証明書の登録
  4. 納税を利用する場合は、インターネットバンクの契約やダイレクト納付利用届出書の提出が必要です。

 メリット

  1. 24時間申告が可能です。
    平成25年1月15日から3月15日までの期間は、メンテンナンス時間を除き、24時間利用できます。
  2. 一定の書類の提出が不要です。
    医療費の領収証や源泉徴収票等の記載内容を入力して送信すると、これらの書類の提出又は提示を省略することができます。
  3. 書面による申告に比べて早期に還付されます。
  4. 所得税の確定申告をe-Taxで行うと最高3,000円の税額控除を受けることができます。(平成25年3月15日までに申告した場合で、平成19年分から平成24年分の間でいずれか1回のみ)
  5. 「確定申告書作成コーナー」は自動計算になっていますので、正しく入力すれば所得や税額の計算ミスを防ぐことがきでます。

 デメリット

  1. 事前準備にコストと手間がかかります。
  2. 電子証明書の有効期間が3年ですので、3年後には電子証明書を再取得し更新手続きをしなければなりません。
  3. 提出を省略した源泉徴収票等は、申告期限から5年間、税務署からの提出要請に応じなければいけませんので保存の必要があります。また、e-Taxで送信できない添付書類に関しては郵送しなければなりません。

 平成24年分の所得税、贈与税の申告期限は、3月15日(金)です。
国税庁HP「平成24年分の確定申告特集」に、e-Taxを利用した申告方法と書面による申告方法が掲載されていますので、e-Taxを利用する場合のパソコン推奨環境をはじめ詳しい内容を必ずご確認ください。

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/index.htm

(税理士:東本真依)

2月 04 2013

復興特別税 東日本大震災からの復興財源確保 国民の血税、有効活用を願う

 今年1月から、復興特別税が一部スタートしました。東日本大震災からの復興のための施策に必要な財源を確保するため、平成23年12月2日に復興財源確保法ほか(平成23年法律第117号及び平成23年法律第118号)が公布され、復興財源となる復興国債(復興債)の発行と復興債の償還のための臨時増税(復興特別所得税、復興特別法人税及び個人住民税均等割の増額)の実施が決まりました。

1.復興特別所得税

 所得税の納税義務者及び源泉徴収義務者たる個人及び法人に対し、今年1月から25年間(平成25年1月1日から平成49年12月31日まで)、従来の所得税に加え、基準所得税額に対して2.1%の復興特別所得税が課されることになりました。
 この復興特別所得税は、申告所得税のみならず、源泉所得税(給与、利子及び配当、報酬)にも適用されます。よって、申告所得税に対する復興特別所得税は平成25年分所得税つまり平成26年3月申告分からですが、源泉所得税に対する復興特別所得税ついては1月分の源泉徴収から適用されています。先月の給与には復興特別所得税2.1%が追加課税されており、給料から引かれた税金が多いと気づかれた方もみえたと思います。
なお、1月分かどうかの判断ですが、国税庁の「復興特別所得税(源泉徴収関係)Q&A」によると、給与については定められた支給日で復興特別所得税が課されるかどうかを判断するのに対し、税理士等の報酬については支給日ではなく、権利確定日(役務提供完了日)で判断することとなっているため、注意が必要です。

2.復興特別法人税

 法人に対し、平成24年4月1日から平成27年3月31日までの期間内に最初に開始する事業年度開始の日(3月決算法人の場合は、今年の3月決算事業年度です。)から3年間、従来の法人税に加え、課税法人税額に10%の復興特別法人税が課されることになりました。
 ただし、この復興特別法人税は、平成23年12月改正で決められた法人税率の引き下げ(大法人の所得金額:30%→25.5%、中小法人の所得金額のうち年800万円超の部分:30%→25.5%、中小法人の所得金額のうち年800万円以下の部分:18%→15%)と同時に実施されるため、復興特別法人税が課されても、結果的には、従前より全体の税率は低くなっています。
また、法人が支払った利子及び配当に対する源泉所得税に対する復興特別所得税は、復興特別法人税から控除されます。

3.個人住民税均等割の増額

 個人に対し、平成26年度から平成35年度までの10年間、個人住民税均等割の税額が年額1,000円引き上げられて、年額5,000円とされることとなりました。つまり、来年からは、都道府県民税の均等割1,000円が1,500円に、市町村民税の均等割3,000円が3,500円に増額となります。

(税理士:朝比奈鋭一)

2月 04 2013

本年度確定申告の留意点について

Q1 平成24年分から適用される所得税の改正事項を教えてください。  
内容の変更があった主なものとしては、生命保険料控除や減価償却制度の改正が上げられます。また、住宅土地税制で、特例が延長されているものの中に、延長の際に所要の措置が取られたものがあり、注意が必要です。

Q2 生命保険料控除の内容を教えてください。
生命保険料控除は、①平成24年1月1日以後締結の保険契約(新契約といいます)と、②それ以前の保険契約(旧契約といいます)に大別されました。
①の新契約は、一般生命保険料控除、個人年金保険料控除及び介護医療保険料控除の3つの保険料に区分され、それぞれ4万円を限度額として合計12万円の控除限度額、②は従前と同じで、一般生命保険料控除と個人年金保険料控除が各々5万円、合計10万円の限度額となっています。

Q3 計算する際の注意点を教えてください。
新契約と旧契約の両方がある場合、限度額の計算において、有利不利の比較が必要になる場合があります。また、住民税の生命保険料控除の計算においては、所得税と有利不利に違いがありますので、お手持ちの全ての生命保険料控除証明書の内容を申告書に記載することをおすすめします。4万円の限度額になりますが、旧契約のみを申告すると限度額が5万円になりますので、ご注意ください。

Q4 減価償却制度の改正内容を教えてください。
平成24年4月1日以後に取得する減価償却資産の償却費の計算上、定率法の減価償却率が、従来の定額法の償却率の250%から200%に引き下げられました。ただし、経過措置が設けられているので注意が必要です。

Q5 経過措置の内容を教えてください。
定率法を採用している場合、平成24年分においては、4月1日以後年内に取得するものについて、3月31日に取得したものとみなして250%定率法による償却費の計算が認められています。この場合は、届け出は不要です。
また、4月1日以前に取得した資産を200%定率法で償却費の計算を行うこともできます。この場合、①取得価額→期首簿価 ②耐用年数→法定耐用年数-経過年数(経過年数表より)と読み替えて計算します。また、平成24年分の確定申告期限までに所轄税務署に届け出が必要です。

Q6 住宅・土地関連税制の注意点を教えてください。
認定低炭素住宅の新築等で24年及び25年に居住の用に供した場合、住宅借入金等特別控除の限度額が引き上げられました。また、認定長期優良住宅の新築等をした場合の特別控除が2年間延長されましたが、限度額が100万円から50万円に引き下げられています。特定居住用資産の買い換え特例も2年間延長されましたが、譲渡対価の額の要件が2億円から1億5千万円に引き下げられました。事業用資産の買い換え特例が3年間延長されましたが、買い換え資産の土地等の範囲が面積300㎡以上の特定のものに限定されました。

(税理士:村瀬三浩)

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