4月 09 2013

固定資産税

Q 自身初めての固定資産(土地付き住宅)を購入しました。固定資産税がかかると聞きましたが、どのような税金ですか。
A 固定資産税は、毎年1月1日現在の土地、家屋及び償却資産(土地家屋以外の事業に供することができる資産)に対して、その所有者を納税義務者として、その固定資産が所在する市町村が、その固定資産の価格に応じて課税する税金のことです。

Q 税率はどうなっていますか
A 一律、固定資産課税標準額に対して1.4%です。又、市街化区域内の土地建物に付いては「都市計画税」0.3%が別途計算されます。(各税率は各市町村の条例の定めるところによって異なる場合があります)

Q 固定資産課税標準額とは土地や建物の購入価格のことですか。
A いいえ、土地や建物の固定資産課税標準額とは「総務大臣が定める固定資産評価基準」に基づいて査定されたその資産の価格のことです。各特例や負担調整が適用されますので、実際の売買価格よりも評価額が低くなります。又この査定は3年ごとに市町村により評価替えが行われます。

Q その評価額に不服がある場合はどうしたらいいでしょうか。
A 市町村長に対して異議申立を行うことが出来ます。
納税通知書を受け取った日から起算して60日以内とされています。市町村長は申立を受理した日から30日以内にその申立に対する決定をしなければならないことになっています。

Q 免税点について教えて下さい。
A 市町村は同一のものについて、その市町村の区域内のその者の所有する固定資産の課税標準となるべき金額が、土地については30万円、家屋については20万円、償却資産については150万円に満たない場合は固定資産税を課すことができません。
(市町村の条例によりこの金額に満たない場合でも課すことがあります)

(税理士 長瀬 徹)

4月 03 2013

「事業承継税制の大幅緩和」

 名古屋税理士会では、かねてより、税制改正建議の中で、事業承継税制の適用要件の大幅緩和を求めていましたが、平成25年度税制改正で取り上げられました。
 中小企業経営者の平均年齢が約60歳となっており、事業承継の円滑化は喫緊の課題となっています。非上場株式等に係る相続税等の納税猶予制度、いわゆる事業承継税制は、平成21 年度の創設以来、当初想定していたほどには利用が進んでいない状況にあります。
 平成21年~23年度の3年間で、相続税における経済産業大臣の認定件数は348件、贈与税における認定件数は168件、経済産業大臣の確認は2,758件に過ぎません(中小企業庁調べ)。このため、制度を使いやすくするための抜本的な見直しを行うこととされました。
 相続税の納税猶予制度は、後継者(=相続人。先代経営者の親族)が、相続により非上場会社の株式を取得し、要件を満たす場合には、後継者が相続前から既に保有していた議決権株式を含めて、発行済完全議決権株式総数の3分の2に達するまでの部分について、課税価格の80%に対応する相続税の納税が猶予されます。
 贈与税の納税猶予制度は、後継者(=受贈者。先代経営者の親族)が、先代経営者から一定以上の自社株式の贈与を受け、要件を満たす場合には、贈与前から後継者が既に保有していた議決権株式を含め発行済完全議決権株式総数の3分の2に達するまでの部分について、贈与税の全額の納税が猶予されます。
 平成25年度税制改正大綱において、この事業承継税制を、「具体的には、雇用確保要件について「5年間の間、毎年8割以上」から「5年間平均で8割」とする等の緩和を行う。また、利子税の負担軽減や猶予税額の再計算の特例の創設等の負担軽減や、事前確認制度の廃止、手続の簡素化等の見直しを行う。こうした抜本的な見直しを行った上で、今後、一層の普及・啓発に努め、中小企業者の利用を促していく。」とされました(この改正は平成27年1月1日以降の相続又は贈与について適用されます。)。
 そこで、手続の簡素化を行ない使い勝手の良い制度とするため、また突然、経営者が亡くなった場合にも制度活用が可能になるよう、相続又は贈与前の経済産業大臣による事前確認を不要とすることとされました。
 また、後継者要件のうち、「親族間承継要件」を廃止し、たとえば優秀な番頭さんなどの適任者も後継者の対象とし、親族外の後継者への相続又は贈与の場合であっても、相続税・贈与税の納税猶予の適用対象とすることとなりました。
 さらには、事業継続要件のうち、「雇用確保要件」を緩和し、毎年の景気変動に配慮して、「5年間毎年80%以上確保」を、「5年間における常時使用従業員数の平均が、相続開始時又は贈与時における常時使用従業員数の80%を下回ることとなった場合」に緩和するとされました。
 しかし、相続税でこの制度を利用する場合には全額納税猶予にならないことや、納税猶予の対象となる株式数に制限があるなど、依然として整備すべき事項は残されているので引続き、改正要望を行なっています。

(税理士 長谷川敏也)

4月 03 2013

固定資産税の基礎知識と特例について

1.固定資産税の基礎知識

 固定資産税の課税対象とされている固定資産は土地・家屋・事業用の償却資産です。土地と家屋については、毎年1月1日現在で市町村の固定資産課税台帳等に所有者として登録されている人に対して課税されます。
 マンションなどを購入した場合、固定資産税等の年額を日割りで計算し、売主と買主との負担割合を決めるが慣例となっていますが、この場合であっても1月1日時点の所有者が1年間分の納税義務者となります。
 事業用の償却資産とは、土地及び家屋以外の事業の用いる構築物や機械装置等をいいます。償却資産を所有されている方は、毎年1月1日現在所有している償却資産の内容について、1月31日までに償却資産の所在する市区町村に申告する必要があります。その申告に基づいて課税標準額が決定します。
 税額は、固定資産課税標準額に税率を乗じる事により算出されます。税率は都道府県及び各市町村が設定することが可能で、標準税率は1.4%と定められています。またそれぞれに免税点が定められており、同一市区町村で所有する土地30万円・家屋20万円・償却資産150万円に満たない場合は課税されません。
 地方税収のうち、固定資産税の占める割合は大きく、約24%となっています。また、固定資産税の内訳としては家屋 約40%・土地 約40%・償却資産 約20%です。1304_chukei

(出所) 総務省 地方税収等の状況 地方税収の構成

2.固定資産税の特例
住宅用地については、税負担を軽減する必要から課税標準額の特例措置が設けられています。今回は代表的な特例をご紹介します。

(1)住宅用地の課税標準の特例
住宅用地については200平方メートルまで登録価格の6分の1が課税標準額となります。200平方メートルを超え、住宅の床面積の10倍までの部分については、登録価格の3分の1が課税標準額となります。
(2)新築住宅(認定長期優良住宅)の税額控除
平成26年3月31日まで、新築の一定規模の住宅は、新たに課税される年度から3年度分(認定長期優良住宅については5年度分)、120平方メートルまでの居住部分に相当する固定資産税額の半額が軽減されます。

(税理士 中明 勇貴)

4月 03 2013

国税通則法改正

 「国税通則法」と言われて、世の中にそんな法律があるんだと思われた方も多いと思います。そして、ほとんどの方は自分には関係のない話と思われると思います。しかし、この法律が税務調査の手続を規定し、税務調査に大きな影響を及ぼす、ということになれば話が違ってくるのではないでしょうか。
 国税通則法の改正が平成23年11月に成立し、平成25年1月から施行されています。この法律は、国税全般についての基本的・共通的な事項を定め、国税に関する法律関係を明確にするとともに、税務行政の公正な運営を図ることをその目的としています。その中で税務調査の手続について明確に法定化されることになったのです。
税務調査は、一般的な認識として、その対応に精神的・時間的な負担を要すると言われています。そのため税務調査に対する一般の皆さんの関心は高いものがあります。
 このように皆さんの関心の高い税務調査について、わが国ではこれまで調査手続に関する法律の整備が遅れていました。今回の国税通則法の改正は特に3つの点で大きく改正されましたので、それをご紹介します。
(1)税務調査手続の明確化
 実地調査に入る前に、納税者及び税理士に対して事前通知することとされ、通知する項目も明確化されました。但し、意図的に課税逃れをする悪質なケースもあることから、事前通知を要しない税務調査についても法定化されました。そして税務調査が終了した際に、納税者に通知するか否かについて法律上は特に規定はありませんでしたが、これからは適正な申告であった場合にその旨の通知をすることになりました。
(2)更正の請求期間の延長
 税務調査を受ける場合、概ね3年分の帳簿の提示を求められたと思います。それは課税庁側として納税者に追加での納税を要請できる期間が3年であったためです(増額更正)。他方、納税者側が申告を誤って国税を納め過ぎた場合、税金を返還してもらうには、これまで1年までしか遡ることができませんでした(減額更正)。そこで、納税者の救済と課税庁側とのバランス等を考慮して、納税者も課税庁も共に更正の期間を5年に延長されました。
(3)処分の理由附記の実施
 税務調査の結果、課税庁として納税者からの申告額を訂正する場合(更正処分)、白色申告者等の場合、その訂正の理由について明示する必要がないケースもありました。これからは手続の透明化の観点から、全ての処分についてその理由を附記することになりました。

 以上のように税務調査手続は、今回の国税通則法の改正でかなり明確になりました。納税者の税務調査に対する納得度が増せば、わが国の申告納税制度の充実・発展につながると思います。納税者、課税庁そして税理士が今回の改正の趣旨を十分に理解し、調査の現場に活かすことが今後必要となってくると思います。

(税理士 日比野 久)

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