9月 10 2013

有価証券、金融等商品取引に関わる税務

 金融商品の課税方法について、総合課税と分離課税の二種類があると聞きますが、何ですか?

 所得に対する課税方法のことです。金融資産に限らず、次のように区分されています。
ⅰ、総合課税 給料や事業所得など他の所得と合計して税金を計算する方法。例えば、株式の配当、生命保険の返戻金、外貨預金の為替差益など。
ⅱ、分離課税 他の所得とは区分して税金を計算する方法で、次の二つに分かれます。

  1. 源泉分離課税 収入の支払いを受ける時に税金が天引きされ、確定申告を必要としない方法。例えば、預貯金の利子、国債の利子など。
  2. ② 申告分離課税 他の所得と区別して、確定申告により税金を計算する方法。例えば、株式などの譲渡所得。

 上場株式の投資をしたいと思っています。税金の計算はどうなりますか? 原則は、上場株式を売却した単位毎に損益を計算し、それを一年間で通算した金額の10%(平成26年1月1日からは20%)が納める税金になりますが、例外もあります。
 一つめに申告の便宜性でみれば特定口座の利用が挙げられます。口座は2種類あり、源泉徴収無しの口座内で保管している上場株式については、単位毎の計算を省き、一年間の総取引高で所得計算をすることが出来ます。
 また、源泉徴収有りの口座を選択した場合、株式の譲渡対価を受け取るときに税金が天引きされ、確定申告が不要になります。
 二つめは、申告の便宜性とは少し違いますが、平成26年から始まる「NISA(ニーサ)」という少額非課税口座制度の利用です。一年に100万円までの上場株式などを非課税口座で運用することが出来、口座内で生じた配当と譲渡所得について税金がかかりません。
ただ、どれもメリット、デメリットがありますので、証券会社等とご相談のうえ実情や運用方法などを考えながら利用して
下さい。

(税理士 矢嶋みどり)

9月 04 2013

住宅税制について

 住宅ローンを利用してマイホームの新築、取得又は増改築等をした場合で、一定の要件を満たすときは、その取得等に係る住宅ローンの額の一部を所得税額から控除することができます。また、住宅ローンを利用しない場合であっても、住宅耐震改修をした場合、バリアフリー改修工事若しくは省エネ改修工事をした場合又は認定長期優良住宅の新築等をした場合は、定められた金額を所得税額から控除することができます。
 住宅取得は取引価格が高額であり、消費税率の引き上げによる影響が大きいと考えられるので、平成25年分の所得税改正においては消費税の増税による影響を緩和するために住宅ローン等控除制度の適用期限の延長等の措置が講じられています。
 住宅税制が適用される場合は次の通りです。

(1) 住宅ローンを利用して住宅を取得した場合
 居住者が住宅ローン等を利用してマイホームを新築、あるいは取得又は増改築等をした場合、中古住宅を取得した場合は、その住宅ローンの金額の一部を所得税額から控除することができます(住宅借入金等特別控除)。
(2) 住宅ローンを利用して特定の増改築等をした場合
 居住者が住宅ローンを利用してバリアフリー改修工事や省エネ改修工事等の特定の増改築等をした場合は、上記の控除に代えて特定増改築等住宅借入金等特別控除を受けることを選択できます。
(3) 省エネ改修工事、バリアフリー改修工事をした場合
 居住者が、所有している家屋について一般断熱改修工事やバリアフリー改修工事を行う場合は、その工事に要した費用の額の一部を所得税額から控除することができます(住宅特定改修特別税額控除)。
この規定は住宅ローンを利用していない場合でも適用することができます。 また、これらの工事について住宅ローンを利用しており、住宅借入金等特別控除又は特定増改築等住宅借入金等特別控除のいずれの適用要件も満たしている場合は、いずれか一つの選択適用となります。
(4) 認定長期優良住宅の新築等をした場合
 認定長期優良住宅とは、構造や設備に関して耐久性、耐震性、省エネ性能、可変性、更新の容易性等が優れていると認定された住宅をいいます。
 居住者が認定長期優良住宅の新築又は取得をした場合に、認定長期優良住宅の認定基準に適合するために必要となる費用の一部を所得税額から控除することができます(認定長期優良住宅新築等特別税額控除)。
(5) 耐震改修工事をした場合
 居住者が平成18年4月1日から平成29年12月31日までの間に、自己の居住の用に供する昭和56年5月31日以前に建築された家屋について住宅耐震改修をした場合には、一定の金額を所得税額から控除することができます(住宅耐震改修特別控除)。
 なお、この特別控除と住宅借入金等特別控除のいずれの適用要件も満たしている場合には、両方の適用を受けることができます。
(6) 転勤による再居住
 住宅の取得をした居住者が、住み始めた年の12月31日までの間に、勤務先からの転任の命令により引っ越しをした場合で、その翌年以後に再びその住宅に戻ってきた場合には、住宅借入金等特別控除の適用を受けることができます。
 この特例に、その居住の用に供した年の12月31日までの間に再び居住の用に供した場合が加えられました。

 なお、各制度の詳しい内容については税理士にお尋ねください。

(税理士 岩田敏男)

9月 04 2013

マイナンバーがやってくる!

Q1. マイナンバーって何ですか?
A マイナンバーとは、国民全員に番号を付し、税・社会保障などの社会生活の中で使用することにより、公平・公正な行政を実現する制度です。平成25年5月24日に成立した「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」に基づき、住民基本台帳に記録されている者等に対して個人番号を通知する、我国初の制度です。

Q2 いつから、どのような形でマイナンバーを実施するのですか?
A 平成27年10月以降に、マイナンバーを記載した通知カードが住所地の市町村から郵送され、このカードと、本人確認を行える運転免許証等を市町村に提出すると、正規の個人番号カードが発行されます。平成28年1月からは、税・社会保障分野でマイナンバーの利用が開始されます。会社員の場合は、勤務先に自分の番号を届け出、年末調整時に配偶者・扶養親族の番号の提出を求められます。平成29年には、「マイ・ポータル」というインターネット上のサービスも開始されます。

Q3 既に世の中には番号が氾濫しているのに、マイナンバーが必要なのですか?
A 必要性は3つあると言われています。(1)財政と社会保障の問題。超高齢社会において、きめ細やかな社会保障サービスを提供するためには、所得や給付状況など個々人の状況を正確に把握する必要があります。(2)行政の効率化。業務効率化のためには、縦割り行政を解消すること。個人情報を紐付ける仕組みが必要です。(3)東日本大震災のような甚大災害に対する備え。本人確認や要援護者名簿の作成、医療情報の活用といった場面で、番号制度が力を発揮します。

Q4 マイナンバーで本当に社会保障の不正受給や脱税はなくなるでしょうか?
A 所得把握の精度が現状よりも向上し、脱税や社会保障における不正受給も少なくなります。ただし、全ての取引や所得を把握し不正をゼロにすることなどは非現実的です。利用範囲を次第に拡大し、精度向上が図られることが期待されます。

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(税理士 井上新)

9月 04 2013

知って納得、税理士のこと。

1.使命に納得

 多くの税理士は「税理士ってどんな人・・・?」 と質問をされますと、「あらゆる税についての専門家です。」と答えを返します。それは税理士法第一条に『税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする。』と定められていることに由ります。つまり税理士は「税の専門家」としてみなさんの暮らしをサポートする使命があります。

  1. 身近な暮らしのパートナー
     日本は、法律に基づいて自分で計算した税額を納める「申告納税制度」を採用しています。所得税、法人税、消費税、相続税、贈与税など、多くの税が「申告納税制度」です。しかし、自分で計算し申告をするとなると税法や会計に精通していなければなりません。そのために身近な暮らしのパートナーとして税理士がいるのです。難しい会計処理や納税を適正に行い、みなさまに正しい納税の意識を身につけていただくために、税理士は、独立した公正な立場でみなさまをサポートします。
  2. 社会公共的使命を担って
     例えば医師以外が医療行為を行うことができないように、税理士は国に認められた資格であり、無償・有償に関わらず税理士でないと税務業務を行うことができません。これは「無償独占業務」と呼ばれ、国家財政を支える社会公共的使命を担っています。税理士しかできない専門性を、社会のために活かす。租税教育や無料税務相談、ひいては公平な税負担により住みやすい豊かな暮らしを守るための国への働きかけも、税理士の職責です。

2.業務に納得

 税理士の業務は大きく「税務相談」、「会計業務」、「税務書類の作成」、「税務代理」の4つに分かれています。ところが、「こんなところでも税理士が活動しているの?」そう思うほど、税金の申告以外でも、日常の様々な場面に税理士が関わっています。

3.税務以外にもさまざまな社会貢献活動に取り組んでいます。

  1. 税務支援
     税理士会は申告納税制度の維持・発展に寄与すべく、経済的理由により税理士に依頼できない納税者のために、無償又は著しく低い報酬で税務相談等を行っています。
    毎年、全国の税理士が納税者の相談に応じるため、各地に税務相談所を開設していますので、お気軽にお近くの税理士会にお問い合わせください。
  2. 租税教室
     税について正しい知識を持つという、教育の理念に沿った国民の育成を図るために、学校教育における租税教育を行っています。小学校・中学校・高等学校及び大学において納税の義務、租税の意義・役割、国・地方自治体の財政等の授業を行っています。租税教育を通じて申告納税制度の維持発展に寄与することは、納税者または国民への新しい社会貢献事業として位置付けられます。
  3. 寄附講座
     大学における租税法に関する教育・研究活動は、行政法又は行政法の一部として行われてきました。近年になって、次第に各大学において租税法の講座が開設されるようになりました。日本税理士会連合会では、大学における租税法に関する教育・研究活動を助成するため、大学のご協力・ご理解を得て、寄附講座を開設しています。
  4. 税制建議
     税理士法は、「税務行政その他租税又は税理士に関する制度について、権限のある官公署に建議し、 又はその諮問に答申することができる」と定めています。日本税理士会連合会は毎年、この規定に基づいて財務省、国税庁、総務省、政府税制調査会等に「税制改正の建議」を行っています。
  5. 成年後見制度
    成年後見制度とは、判断能力が不十分な方々が不利益を被らないように支援・保護する制度です。税理士は、みなさんの貴重な財産の保全と適切な管理をお手伝いしています。日本税理士会連合会では「成年後見支援センター」を設置し、地域の税理士会の指導者を養成するための研修の開催に積極的に取り組んでいます。

 このように税の専門家であり身近なパートナーである税理士、ここでお知らせしたことは、あなたの暮らしのそばにいる税理士会の〔税理士会スペシャルサイト〕『知って納得税理士のこと。』でご覧になることができます。是非WEBで検索して頂き、税理士は身近な存在であること感じてください。 【 http://shitte-nattoku-zeirishi.jp/

(税理士 田中聡一郎)

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