2月 11 2014

ふるさと納税の概要と確定申告

お礼の特産品をもらえる自治体も

Q ふるさと納税とは、どのような制度ですか?
A ふるさと納税は平成20年から導入され、納税者が地方公共団体に寄付した場合、寄付金額の一部が個人住民税や所得税から控除される制度です。
寄付の返礼の特産品を設けている地方公共団体もあります。

Q どういった地方公共団体が寄付先になるのですか?
A 出身地や過去の居住地に限らず、任意の地方公共団体を寄付先として選択できます。また、現在居住する地方公共団体にも寄付できます。

Q 県と市など複数の地方公共団体に寄付することは可能ですか?
A 可能です。なお、複数の地方公共団体に寄付した場合には、それぞれの寄付金を合算した金額をもとに税軽減の金額を計算します。

Q 寄付をした場合の具体的な税額の計算方法はどうなりますか?
A 給与収入700万円の方が5万円の寄付をした場合を想定し、その世帯の住民税率を10%、個人住民税所得割額を50万円、所得税率を10.21%と仮定した場合の計算例は次のようになります。
1 個人住民税の税額控除額
 (1)基本控除分(50,000円-2,000円)×10%=4,800円
 (2)特例控除分
  (50,000円-2,000円)×(100%-10%-所得税率10.21%)=38,300円
※(2)の特例控除分については、税額控除前の個人住民税所得割額の10%を限度(50万円×10%=5万円なので限度額の範囲内)
 (3)個人住民税の控除額の合計
  (1)+(2)=43,100円(3)
2 所得税の所得控除額
 (50,000円-2,000円)×10.21%=4,900円(4)
3 控除額の合計
 (3)43,100円+(4)4,900円=48,000円
※寄付額50,000円と税軽減額48,000円との差額2,000円は、実質的な自己負担額と言えます。

Q 税軽減の適用を受けるにはどういった手続きが必要ですか?
A 通常は確定申告を要しない給与所得者でも、税軽減の適用を受けるには所得税の確定申告が必要です。確定申告書には、寄付金の受領書の添付が必要です。
 なお、所得税の確定申告をした場合には、税務署から市区町村に自動的に連絡されますので、市町村への申告の必要はありません。

(税理士 村田明優)

2月 06 2014

所得税確定申告の注意点

 今年も2月17日(月)から平成25年分の所得税確定申告の受付が始まります。今年の申告で特に注意する点はありますか。
 平成25年分から所得税には復興特別所得税が加算されます。

 どのように計算するのでしょうか。
 今まで通りに所得税を計算していただき、その金額に2.1%を加算した額を百円未満切り捨てで申告納税することになります。平成24年分までの申告書を使うと、復興特別所得税を計算する欄がありませんのでご注意ください。

 サラリーマンですが、昨年、銀行から借入れをして自宅を新築しました。確定申告をすれば、税金が戻ってくると聞いたのですが。
 住宅借入金等特別控除の制度は平成25年1月以降も延長になりました。サラリーマンの方でも、税額控除を受けることができる場合には還付の申告書を提出することになります。

 どのように手続きをすればよいのでしょうか。
 勤め先で年末調整を受けた方については、借入れをして自宅を新築等した初年度のみ確定申告が必要になります。次年度以降は年末調整で税額控除することができます。新築や増改築などで必要となる書類が異なりますので、詳しくはお近くの税務署や税理士にご確認ください。なお、還付の申告書は2月17日以前でも提出することができます。

 事業を営まれる方の消費税の申告では変更点はありますか?
 これまでは基準期間1年間の課税売上高が1000万円を超えた場合に翌々年から消費税の課税事業者になっていました。これに加えて、平成24年1月から6月までの課税売上高が1000万円を超えるか、または給与の支払い総額が1000万円を超えるかどちらかの基準を用いて該当する場合には翌年25年から課税事業者になります。

(税理士 坂井弥生)

2月 06 2014

ふるさと納税について

 個人が地方自治体に寄付をした場合には、税制上の優遇措置(以下「寄付金控除」といいます。)の適用を受けることができます。
 一般的に「ふるさと納税」と言われるこの制度は、納税者のふるさとに対する想いを税制上で後押しする目的から、平成20年度税制改正により導入されました。この制度の対象となる寄付金(以下、「ふるさと寄付金」と言います。)については、所得税の確定申告をすることにより、所得税と住民税から一定額が控除されます。寄付金額の内の一定額を税金から控除することにより、寄付者の自己負担を極力抑えつつ、税金の一部をふるさとに納税する事と同様の効果をもたらす、という制度設計になっています。
 現行では、次表のように寄付者の年収等にもよりますが、一定額までの寄付金については、原則として2,000円を越える部分の全額が、所得税と住民税から控除されます。

<2,000円を除き全額控除される寄付金上限額と寄付金控除額の目安>
給与収入 寄付金上限額 所 得 税 住 民 税 控除合計額
300万円 14,000円 600円 11,400円 12,000円
500万円 30,000円 2,800円 25,200円 28,000円
700万円 53,000円 10,200円 40,800円 51,000円
900万円 76,000円 14,800円 59,200円 74,000円

※独身の方又は税制上の控除対象配偶者や扶養親族がいない方を前提とした目安です。
※例えば、年間給与収入500万円の方が、平成26年に30,000円の寄付をした場合は、平成26年分の所得税から2,800円、翌年課税の平成26年度住民税から25,200円の合計28,000円が控除されます。
※あくまでも、一般的なケースでの目安ですので、場合によっては控除額が上記より減少することもあります。

 この制度は、「ふるさと納税」という名称から、一見すると寄付先はご自身の出身地等に限られると思われるかもしれませんが、実はそうではありません。国内のどの都道府県・市町村への寄付であっても「ふるさと寄付金」に該当します。この点は、制度創設の趣旨から若干外れていますが、寄付者の様々な思いや自治体の事務負担等を考慮した結果、寄付先の自治体に制限は設けられていません。従って、例えば東日本大震災で被災した自治体へ寄付をすれば、直接的な復興支援に繋がります。実際に、総務省によれば、東日本大震災が発生した平成23年分の「ふるさと納税」の申告実績は、寄付者数が約74.2万人(前年約3.3万人)、寄付金額が約649億円(前年約67億円)と、それぞれ前年比で大幅に増加しています。
「ふるさと納税」による寄付をする際の主な留意点は次の通りです。(詳細は総務省のホームページ等をご覧ください。)

  1. 原則として、金融機関での納付書払い等、現金による寄付に限ります。(具体的な寄付方法は各自治体により異なりますので、事前に各自治体のホームページ等でご確認下さい。)
  2. 寄付をしただけでは「寄付金控除」の適用は受けられませんので、自治体から交付された領収書等を添付して、必ず所得税の確定申告を行って下さい。なお申告期間は、原則として寄付をした年の翌年2月16日から3月15日までですが、給与等について勤務先で年末調整を受け、本来は確定申告義務がない方の場合は、2月15日以前でも行うことができます。また、所得税の確定申告を行えば、住民税の申告は必要ありません。

 自治体の中には、ふるさと納税をした方に対し、地域の特産品を贈答したり、自治体の様々な活動への参加を呼びかけたりする所もあるようです。「ふるさと納税」を利用して、ぜひ被災地やご自身の思い入れのある自治体を応援してみてはいかがでしょうか。

(後藤大輔)

2月 06 2014

「業務プロセス改革計画」のポイント

国税庁では、平成24年5月に、「業務プロセス改革計画」を策定しました。
この計画を推進する目的は、e-Taxの利用率の向上に加え、納税者の利便性の向上や行政運営の効率化です。
今回の「業務プロセス改革計画」において、新たに取り入れた取組等は次のとおりです。
(改定の概要)
(変更前)
○e-Tax還付申告については、処理期間を6週間程度で処理します。
(変更後)

  • e-Tax還付申告(個人及び法人)については、原則、3週間程度で処理します。
    <1月・2月 3月
    個 人(自宅等) 3週間程度(2,3週間で還付) 3週間程度
    個 人(来 署) 3週間程度 3週間程度(3,4週間で還付)
  • 社会保障・税番号大綱を踏まえ、住民票の省略を検討。
  • 法人税等の申告が集中する5月末、8月末、11月末の受付時間の延長。
  • 法定調書(利子等の支払調書を除く)や納税証明書の交付請求等について、e-Taxホームページ(Web)からの入力により作成・送信を可能とする取組。
  • 納税証明書を税務署窓口でe-Taxにより交付請求する場合の電子署名の省略。
  • 所得税のe-Tax還付申告について、自宅等からの申告と来署による申告とを区分管理するシステムに修正後、それぞれの処理期間等を測定し、その結果を踏まえ、今後、新たなインセンティブ措置及び成果指標・目標を検討。
  • 所得税の医療費控除における医療費の領収書や源泉徴収票等は、記載内容を入力して送信することにより、添付を省略。
  • 確定申告期間については、24時間受付を実施。
  • ヘルプデスクへの受付時間の延長。
  • e-Taxに登録するメールアドレスの登録可能件数の追加。
    メールアドレスの登録については、メインメールアドレス1件及びサブメールアドレス2件、最大で3件まで登録することが可能となりました。
    e-Taxでは、メールアドレスを登録している方へ、メッセージボックスに情報が格納された段階や、暗証番号の再設定のための秘密の質問と答などの登録を受け付けた段階で、登録しているメールアドレスあてに「税務署からのお知らせ」メールを送信しています。
     また、メールアドレスに加えて、メールに表示する宛名をe-Taxに登録することで、お知らせメールの件名や本文に登録した宛名が表示されます。

(ご利用方法)
 e-Taxソフトを利用して新たな機能を利用する場合
 ⇒e-Taxソフト起動後、「利用者情報登録」からご利用下さい(e-Taxソフトを初めてご利用になる場合は、ダウンロードが必要となります)。

 e-Taxソフト(WEB版)から利用する場合
 ⇒e-Taxソフト(WEB版)にログイン後、「利用者情報の登録・確認・変更」からご利用下さい。

 受付システムから利用する場合
 ⇒受付システムにログイン後、「メインメニュー」からご利用下さい。

*初めてe-Taxをご利用になる場合には、e-Taxの開始(変更等)届出書を提出していただく必要があります(e-Taxの開始(変更等)を提出する段階で新たな機能を登録することが可能です)。

国税庁HP参照

このように、国税庁では、「業務プロセス改革計画」の推進により、e-Taxホームページの使い勝手をより向上させ、利用者満足に向け、今後も検討を行っていく方針です。

(税理士 末松昌樹)

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