6月 10 2014

医療費控除について

 高校生の息子が不注意で足を骨折して入院しました。食事代も医療費控除の対象になりますか。高校生なので病院食だけでは足りず売店でも購入しています。
 入院費用に含まれて病院から請求される食事代は入院のための対価ですから控除対象になります。ただし、病院食だけでは足らないということで売店から買った食品類は控除対象にはなりません。
  あくまでも、病院側から食事を給付され、入院の対価として支払った場合に限り、医療費控除が認められます。

 入院時のシーツやパジャマのクリーニング代も合わせて請求され支払いました。これらは医療費控除できますか。
 病院が用意したシーツや枕カバーなどのクリーニング代は入院の対価として控除対象となりますが、自身が用意したパジャマのクリーニング代や下着その他の身の回り品の購入などは入院の対価とはならないため控除対象となりません。

 退院後、足に負担をかけてはいけないのでタクシーを利用して通院しています。タクシー代は医療費控除の対象になりますか。
 足の骨折で電車やバスの利用が困難である場合には医療費控除の対象としてさしつかえありません。しかし、手のケガであったり軽い風邪などの場合で、公共交通機関の利用ができるのであればタクシー代は医療費控除の対象には含まれません。
 つまり、タクシーに乗らなければ病院に行けない状況である場合に限り、医療費控除が認められます。
 ちなみに、自家用車を利用した場合のガソリン代や高速代は医療費控除の制度において、控除の対象となる通院費とは、されておりません。

名古屋税理士会 岐阜北支部 武井直志

6月 05 2014

名義が異なる財産の取り扱い ~名義預金を例に~

 税務上、財産の名義人と本来の所有者が異なっているケースが、しばしば問題になります。名義人が実際と異なる財産は、「名義財産」(預金については「名義預金」)と呼ばれています。被相続人の名義と異なる預金その他の財産について、これらが相続財産なのか、それとも贈与(または貸付)なのかは、困難な問題で、それぞれの事案ごとの事実関係によって、その取扱いや考え方は異なります。今回は、「名義預金」について、下記の事例で考えてみることにします。

資産家Aは、自己の預金の一部を移して、子Bの名義で100万円の定期預金を作りました。5年後Aが亡くなり相続が開始しました。相続人となったBは、このB名義の定期預金について相続税の申告をしなければならないでしょうか。

 名義が異なるからといって、この定期預金がAの相続財産から除外されると考えるのは、短絡的であることはお分かりになると思います。またその一方で、AからBに贈与がなされたという考え方もできそうです。もしも贈与であるならば、100万円の定期預金は相続財産から除外され、さらに贈与税の基礎控除110万円を下回っていて贈与税の申告義務もないので、心情的には、「ならば贈与だ」と思いたくなるかもしれません(ただし、相続開始前3年以内の贈与であれば当該贈与財産は相続財産に加算されますので、注意が必要です)。
 上記事例をどのように判断すべきかについては、次の項目を総合的に勘案して判断されることになります。

  1. Bが事実を知っていたか
     まず、Bがこの事実を全く知らなかった場合には、定期預金の実質的所有者はAとなり、名義に関係なくAの相続財産として相続税申告が必要となると考えられます。
  2. 贈与契約の有無
    それでは逆に、Bがこの定期預金の存在を知っていた場合は、どうでしょうか。実は、単にこれを知っているというのみでは、贈与と判断されるとは限りません。贈与があったというためにはAB間において「(無償で)あげます」「いただきます」という合意があることが前提となります(民法549条参照)。
  3. 預金を誰が管理していたか
    この預金を現実に誰が管理していたかについても、判断の要素となります。状況にもよりますが、B名義でありながら、通帳と印鑑がAの手許に保管されていたような場合には、この定期預金はAのものと判断される可能性もあります。
  4. 果実を誰が収受したか
    上記のほかに、株式等の配当金等のような法定果実(事例の定期預金の場合は利息)を誰が収受していたかについても判断要素となります。

 安易な判断で親の預金を家族等の名義にしてしまい、無申告でいると相続税や贈与税のほかに、加算税等の追加的税負担が生じてしまうことがあります。また、これが税負担の回避を目的とした隠ぺい等と判断され重加算税の対象となってしまうこともあり得ますので注意が必要です。
相続開始後にトラブルになってしまわないために、最低限、贈与契約書を作成し、受贈者の家族等とも十分に話し合い預金等の財産が誰に帰属するのか、事実関係を明確にしておくことが必要です。その際には、我々税理士にご相談していただくことをお勧めします。

(税理士 小林正俊)

6月 05 2014

研修制度について

 税理士法では、日本税理士会連合会及び名古屋税理士会が行う研修を受け、その資質向上に努めなければならないと定められています。名古屋税理士会では、研修細則を定め、税理士会員は最低でも年間36時間以上研修を受講するように努めなければならないと定めています。その研修以外にも、名古屋税理士会には認定研修制度があります。各種団体が開催する研修について、認定依頼された中から、そのテーマや内容を考慮した上で、定められた基準を満たした研修について認定し、税理士会会員に告知することで、さらに追加の研修を促しています。

 これらの研修制度に伴い、名古屋税理士会は所属税理士が1年間に何時間の研修を受講しているかを毎年把握しています。「研修受講管理システム」により、名古屋税理士会が行う研修会の受付を会員に配布したバーコードで行う事で、受講時間を把握し、民間開催の認定研修についても開催者から直接受講者の記録を提出頂くことで受講時間を把握します。

 研修部の役割は、研修計画の策定、研修会の運営、申請された認定研修の承認、研修細則の見直し等です。研修部は、所属する税理士会員に対して、如何に充実した研修機会を企画運営するかを心がけて会議を行っています。その成果として、従来から、全国統一研修会(年2回)、名古屋税理士会特別研修会、登録時研修、3回連続ゼミ、夜間研修講座、商業登記実務に関する研修会、ほぼ毎月行う各支部においての研修会、さらに、主要な研修は当日受講できなくても、ホームページのライブラリによる動画配信で受講できる様になっています。

 昨年からはインターネットを使い、岐阜市の会場で行う研修を高山、多治見、中津川会場にライブ配信することで、各地域の会員が研修を受け易くしました。

 また、今年度から、名古屋税理士会が行う全体研修会(前述全国統一研修会と特別研修会)を1回増やし年4回開催にします。

 何故、これ程研修を重視する必要があるのか、その理由は、毎年改正される税法を税理士は、常に知識として吸収し続けなければならない専門家であるからです。

 税理士資格も他の士業と同様に一度取得し登録をすると廃業するまで維持されます。30年前の税法による試験で税理士になった税理士も、昨年の試験で税理士になった税理士も同じ税理士で、いつ資格登録をしたかに拘わらず、今年の税法について熟知していなければなりません。資格制度に胡坐をかかず、日々の自己研鑽を怠らぬように、また、その品質を維持することが、名古屋税理士会の研修制度の目的です。

 税金の事でお困りの際は名古屋税理士会の税理士に、安心してご相談ください。

(税理士 前田吉彦)

6月 05 2014

住宅取得資金と税制

 住宅ローン減税について教えてください
 住宅ローン等を利用してマイホームの新築等をした場合で、一定の要件を満たすときは、その住宅ローン等の年末残高に一定の割合(平成26年中の入居であれば1%)を乗じた金額を、居住した年分以後の各年分の所得税額から控除する「住宅借入金等特別控除」を受けることができます。この控除を受けるためには所得税の確定申告をする必要があります。

 住宅ローンの限度額はありますか。
平成26年中の住宅取得については、居住開始の時期によって限度額が違います。
(1)平成26年1月~3月までの入居の場合又は26年4月以降の入居であっても住宅の価格に含まれる消費税の額が5%である場合は2000万円
(2)平成26年4月~平成29年12月までの入居の場合は4000万円

 住宅ローンを使わない場合でも適用できる制度はありますか
住宅について一定の要件を満たす住宅耐震改修をしたときは「住宅耐震改修特別控除」、バリアフリー改修工事又は省エネ改修工事をしたときは「住宅特定改修特別税額控除」ができます。詳しい要件や控除額については国税庁HPをご覧ください。

 親から住宅取得資金の贈与を受けた場合、非課税になるのですか
平成26年1月1日から平成26年12月31日までの間に、父母や祖父母などから20歳以上の人が住宅取得等資金の贈与を受けたときは、翌年3月15日までにその資金を対価に充てて住宅の取得等をし、居住開始したとき又は遅滞なく居住することが確実である場合には、住宅取得等資金の内500万円まで(省エネ等住宅の場合は1000万円まで)贈与税が非課税となります。
 対象となる住宅には一定の基準があり、贈与を受けた年の翌年3月15日までに贈与税の申告をする必要があります。

(税理士 片田絵理)

WordPress Themes