7月 08 2014

「個人事業から法人化」のメリット、デメリット

Q.私は、青色申告で個人事業を営んでいますが、今後法人として事業をした方が有利なのでしょうか。
A.一概に「法人」にすれば有利と言う訳ではありません。
1. メリットとして

  1. 独立した組織になることで、家計と経営の分離が明確になること。
  2. 法人の実効税率は、法人税(復興特別税含)、地方税の合計で約38%と一定であり、又資本金1億円以下の中小法人には、年間所得金額800万円までは法人税の軽減が適用されるため、継続して一定の所得が出れば、法人の方が有利となること。
  3. 法人の役員報酬は、毎月一定額が経費になります。又事前の届出により役員の賞与も経費になります。これは個人の給与所得となりますが、給与所得控除額がありますので、節税効果が図れること。
  4. 繰越欠損金控除は、9年間(個人は3年)できるため有利になること。
  5. 決算月を、在庫の少ない月にする等自由に選択出来ます。
  6. 消費税は、一定の条件(資本金1千万円未満等)を満たせば、設立2期目まで免税となること。
  7. 社会保険には、従業員5人未満であっても加入がすることが出来ますし、又従業員の採用条件が良くなること(個人事業所は、原則として従業員5人未満で任意適用となる)。

2.デメリットとして

  1. 法人所得が赤字でも、地方税の均等割が最低7万円強発生すること。
  2. 社長一人だけの法人でも、社会保険に加入義務があり法人負担額が生じること。
  3. 法人設立や役員変更の登記が必要となり費用負担が生じること。

 以上、法人の設立は、節税ばかりでなく、5年後10年後を見据えて、経営者のビジョンを実現することだと考えております。

(税理士 山田均)

7月 03 2014

路線価とは

Q1 路線価とはどんな価額ですか。
A1 路線価は、その路線(道路)に面する標準的な宅地の1㎡当たりの価額で相続税・贈与税の土地などの評価に用います。売買実例価格、公示価格、不動産鑑定士等による鑑定評価額、精通者意見価格等を基にして、毎年、国税局長がその路線ごとに評定します。7月1日から国税庁のホームページで平成26年分の路線価図の閲覧ができるようになっています。

Q2 路線価による土地の相続税評価額の算出のしかたを教えてください。
A2 路線価を基に土地を評価する方法を「路線価方式」といいます。正面路線価に土地の面積を乗じて土地の評価額を算出します。土地の形状に応じた「奥行価格補正率」「間口狭小補正率」「不整形地補正率」等の補正を加えます。又、複数の道路に面している場合は「側方路線影響加算率」「二方路線影響加算率」を乗じて評価します。これらの調整率表は国税庁ホームページに掲載されています。路線価の設定の無い地区は、固定資産税評価額に一定の倍率を掛ける「倍率方式」で評価します。

Q3 貸家等がある場合の評価はどうなりますか。
A3 A2で算出した価額は自用地の価額で、貸家等権利関係がある場合は、評価額を調整します。貸家がある場合は、自用地の価額に借地権割合、借家権割合、賃貸割合を乗じた金額を控除します。貸地で、借地権が発生している場合は、自用地の価額に借地権割合を乗じた金額を控除します。借家権割合は30%、借地権割合は地域により異なりますので、路線価図で確認します。

Q4 その他特例等はありますか
A4 相続した土地が、事業用や居住用として使われている場合は、小規模宅地等の特例の適用が受けられる場合があります。負担付贈与あるいは個人間の著しく低い対価を伴う取引より取得した土地等について贈与税を計算するときは、通常の取引価額によって評価しますので注意してください。

(税理士 林 俊彰)

7月 03 2014

名古屋青年税理士連盟の活動の紹介

・会員相互の親睦
・税法、その他の研修
・税理士会の発展並びに税理士の社会的地位の向上

 私たち名古屋青年税理士連盟(以下、名青税)は、ご覧のような目的を掲げ、主に名古屋市及び知多半島の若手税理士が中心となって組織されている約半世紀の歴史を持つ団体です。  
 名青税は、地域ごとに10支部を抱え、中心となって活動している正会員とその活動の趣旨に賛同していただいている賛助会員を合わせると557名という大所帯で活動を行っています。
 突然ですが、皆さんにとって税理士とはどんな存在でしょうか。頼りになるビジネスパートナーでしょうか。将来の人生設計を描くための良きアドバイザーでしょうか。このように税理士という職業は、皆さんの暮らしにとって無視することができない税金というものに関する専門家であるが故に、税に関する知識は勿論、皆さんを取り巻く環境に応じて、適切なアドバイスが求められる職業だと考えています。名青税においてもそのような皆さんからのご相談にお応えすべく日々能力の向上を目指し、各部・各委員会を設け、様々な取り組みをしております。

スローガンは、「ともに学び、ともに語ろう」

 昨今、税務行政は目まぐるしく変化し、年々その変化のスピードは増しています。そのような税制の変化に対応するべく名青税では研究部、制度部が中心となって毎年、シンポジウムや合同研修などを行い、最新の税制やあるべき税理士制度を考え、常に自己研鑚に努めています。
 また、私たちは「対話を通してお互いを理解する」という行為も、税理士の日常業務において非常に重要であると考えています。名青税では、知識の詰め込みだけに偏ることがないよう会員同士の懇親や語らいの場を提供するため、家族会や新入会員歓迎会などを厚生部が中心となって企画し、社会性やコミュニケーション能力の重要さを学んでいます。
 また組織・広報部では、名青税という団体をPRするために、社会貢献の一環として、無料税金相談など納税者の皆さんとふれ合えるイベントを企画しております。
 若手税理士の集まりという特徴を活かし、自由な発想を持って活動していくことが私たちの目標です。
 名青税は以上のような活動を行っているのですが、皆さんの中にはそもそも税理士ってどんな職業なの?と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな皆さんに耳寄りな情報があります!
 今年度、名青税では私たちの活動を会員や未入会者にはもちろん、より広く一般納税者の皆さんにも知っていただくために組織・広報部が担当となり、ホームページの充実刷新を考えています。名青税の活気あふれる活動の状況をブログや写真などを用いてご紹介できれば良いな、と考えています。皆さんが税理士という職業をより身近に感じていただき、私たち名青税を通じて税金への興味と理解を深めていただく一助となれば幸いです。
 皆さんからのご意見、ご要望をお待ちしております。

ホームページ(http://www.meiseizei.gr.jp/
ブログ(http://meiseizei.blogspot.jp

(税理士 濱田和希)

7月 03 2014

NISA(少額投資非課税制度)

 2014年1月からこの制度が開始になり、すでに多くの方が利用されていると思いますが、
要点をまとめて説明します。

 従来、上場株式の譲渡所得に係る税率は所得税7%・住民税3%の軽減税率が適用されていましたが、これが廃止され2014年1月1日より、所得税15%・住民税5%の税率が適用されるようになりました。(*)そこで新たに導入された個人投資家向けの税制優遇措置がNISA(少額投資非課税制度)です。この制度はイギリスのISA(Individual Savings Account)をモデルにしたもので、イギリスでは国民の約4割が利用しています。
 NISAはNISA口座を証券会社や銀行、郵便局などで開設することで利用でき、日本国内に住む20歳以上の方ならどなたでも利用できます。ただし、1人につき1口座しか開設はできません。対象となる商品は上場株式、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)、株式投資信託等(以下:上場株式等)で国債や社債は対象となりません。
 この口座では、取得した上場株式等の売買益や配当が年間100万円を限度として非課税となります。ここで注意して頂くことは、現在、証券会社などの口座(特定口座・一般口座)に預けている上場株式等をNISA口座に移すことは出来ない点で、新たな資金で購入することが必要ということです。また、NISA口座で購入した上場株式等は購入した年の1月から起算して5年以内に売却しないと特定口座や一般口座に移り、売買益や配当は非課税になりません。ただし、翌年のNISA口座の非課税枠内(100万円)で保有を続けることは出来ます。

 ここで、年間100万円の非課税枠についてもう少し詳しく説明します。
 非課税枠は、未利用分を翌期へ繰越すことは出来ません。たとえばNISA口座で1年間に70万円しか上場株式等を購入しなかったとしても、残りの30万円の枠を翌年に繰越すことは出来ません。
 また、売却した部分の再利用は出来ません。たとえばNISA口座で2014年6月に上場株式等を80万円購入し、8月にすべて売却したとしても、年中に残されている非課税枠は20万円だけです。
 次に、NISAのデメリットについて説明します。
それは、損益通算が出来ない点です。NISA口座では上場株式等の売却による損失は無いものとされ、他の特定口座や一般口座での売却益とは損益の通算が出来ません。
例えば、A株式をNISA口座で売却し80万円の損失が発生し、B株式を特定口座で売却し50万円の利益が生じたとしてもA株式の損失は損益通算されず、B株式の譲渡所得50万円はそのまま課税されます。
 つまり、NISA口座はあくまでも利益が出なければメリットはありません。
NISA口座で保有する上場株式等の配当金や分配金を非課税とするには、株式数比例配分方式を選択する必要があり、郵便局の窓口で受け取る配当金領収証方式では非課税になりません。ここでは紙面の都合上、詳しい説明は省きます。ご不明な点は「NISA(少額投資非課税制度)に関するQ&A」日本証券業協会を参考にされるか、お近くの税理士にお尋ねください。

*復興特別所得税0.315%を含めると合計では20.315%となります

(税理士 佐藤敏弘)

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