5月 12 2015

「青色事業専従者給与」について

Q 私は、青色申告で個人事業を営んでいますが、家族に対して支払った給料は必要経費になりますか。
A 青色を選択している事業主が生計を一にしている家族に対し支払った給与は、原則として必要経費にはなりません。しかし、青色申告者の場合、一定の要件に該当すれば、支払った給与の額が必要経費として認められます。

Q 必要経費にできる一定の要件とは何ですか。
A 【要件1】青色事業専従者に支払われた給与であること。青色事業専従者とは、①青色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族で②その年の十二月三十一日で年齢が十五歳以上であり③その年を通じて六ゕ月を超
える期間その事業に専ら従事している人をいいます。事業に専従していない学生や一時的なお手伝い等は該当しません。
【要件2】「青色事業専従者給与に関する届出書」に青色事業専従者の氏名・職務の内容・給与の額等を記載し、所轄税務署長に提出していること。提出期限は、原則、青色事業専従者給与額を必要経費に算入しようとする年の三月十五日です。
【要件3】要件2の届出書に記載された方法、記載された金額の範囲内で支払われたものであること。
【要件4】青色事業専従者給与の額は、労務の対価として相当であると認められる金額であること。

Q この制度を利用するときに注意することはありますか。
A 特に気をつけていただきたいことは、次のとおりです。①青色事業専従者である方を配偶者控除、配偶者特別控除又は扶養控除の対象にすることはできません。支払う給与の額が103万円以下であっても配偶者控除
等は受けられません。
②青色事業専従者給与を支払うときには、給与の源泉徴収が必要となります。
③この特例は給与所得に関するものですので、青色事業専従者に対する退職金は必要経費にはなりません。

(税理士 河手裕武)

5月 08 2015

医療費控除について

Q1 医療費控除とはどの様な控除ですか?
A 本人や本人と生計を一にする配偶者やその他親族のために支払った医療費が、一定の金額以上ある場合には、所定の金額の所得控除を受けることができます。これを医療費控除といいます。

Q2 医療費控除額の計算を教えて下さい。
A 次の算式によって計算した金額を医療費控除として所得金額から差し引くことができます。
医療費控除額=(支払った医療費の総額-保険金などで補填される額)-(10万円と「総所得金額等の合計額の5%相当額」のいずれか少ない方の金額)
ただし、最高限度額は200万円です。

Q3 平成27年12月に治療して平成28年1月に医療費を支払った場合はどちらの年度分の所得から控除できますか?
A 医療費は、その年の1月1日から12月31日までに支払ったものに限って控除の対象となりますので、平成28年度分の所得の控除対象となります。治療中に年が変わる場合は、それぞれの年に支払った医療費の額が、各年分の医療費控除の対象となります。

Q4 歯列矯正のための費用は医療費控除の対象となりますか?
A 発達段階にある子供の成長の妨げにならないようにするための歯列矯正のように、治療をうける人の年齢やその目的などからみて、歯列矯正が必要と認められる場合は、医療費控除の対象となります。容ぼうの美化を目的とした歯列矯正の費用は医療費控除の対象とはなりません。

Q5 通院のためにかかった交通費は医療費控除の対象となりますか?
A 治療のための通院費も医療費控除の対象となります。ただし、電車やバスなどの交通機関を利用した場合の交通費であり、自家用車で通院したときのガソリン代や駐車場代等は医療費控除の対象となりません。

(税理士 長柄宏武)

5月 08 2015

名古屋税理士会成年後見支援センター

 名古屋税理士会では、税理士がその職能及び専門的経験を活用し、成年後見人等への支援を行うため、平成24年7月5日に「名古屋税理士会成年後見支援センター」を開設しました。
当支援センターでは、成年後見制度に精通した指導員(税理士)が、税理士会会員及び一般の方からの電話及び面談による相談を受け付けています。相談件数も当初予想していたよりも多く、成年後見制度への市民の関心の高さがうかがえます。
ここで、成年後見制度について簡単に説明しておきます。成年後見制度とは、認知症などで判断能力が十分でない方々を支援するため、共に生きる社会の実現を目指す仕組みです。成年後見人には、親族のほか、税理士等の第三者もなることが出来ます。
また、本制度は、以下の三つの個別の制度から構成されています。

1.法定後見制度
本人(後見等を受ける人)の多様な判断能力や保護の必要性の程度に応じて補助、保佐、後見の三つに分け、家庭裁判所が適当と認める成年後見人等を選任して、支援する制度
2.任意後見制度
本人の判断能力が健常な段階で、契約によって、判断能力が低下した場合の後見の範囲や後見人をあらかじめ定めておくことが出来る制度
3.後見登記制度
制度の利用に関する情報の「登記」を義務付けるとともに、限定された者以外はその情報の入手を不可能とする制度

 さて、このような制度でスタートした成年後見制度も導入から早10年を経過しました。そしてこの期間の制度の利用状況は着実に広がりを見せており、当初年間15,000件程度であった申立て件数は、平成26年には約35,000件となっております。今後、更にその利用者は増加していくであろうことが予想されます。
 そして、少子高齢化が進む中、成年後見制度は国民だれもが関わる身近なものとなっていくのではないでしょうか。

〈名古屋税理士会成年後見支援センターのご案内〉
例えばこんな時・・・

  • 物忘れがひどくなって財産管理が出来なくなりました。どうしたらよいですか?
  • 銀行から成年後見制度を利用するように言われました。
  • 保佐人になってと言われました。どうしたらよいですか?
  • 将来、認知症になったらと不安です。
    今出来る事ありますか?
  • 任意後見と法定後見の違いを教えてください。
  • 子供が知的障がい者で将来が不安です。

 相談方法は、電話、面談の2つがあります。
相談料は無料です。まずは、お気軽にお電話ください。
  専用電話 052-752-5130
  相談日 電話相談 毎週木曜日、金曜日
      面談相談 毎週金曜日(事前予約制)
  相談時間 午後1時30分~午後4時30分(受付は4時まで)
  休室日 祝日及び夏季休暇、年末年始等
  名古屋税理士会ホームページ http://www.meizei.or.jp/

(税理士 小林直樹)

5月 08 2015

マイナンバー制度が始まります

 平成28年1月からマイナンバー制度(社会保障・税番号制度)が導入されることに伴って、今年の10月からマイナンバーが付番されます。会社は「個人番号関係事務実施者」となり、給与所得の源泉徴収票や支払調書の作成、社会保険料の支払や事務手続きなどでマイナンバーの取り扱いが必要となります。
<3>1. マイナンバーの付番

 マイナンバーは個人と法人に付番されます。個人には「個人番号」が、法人には「法人番号」が付番されます。
 個人番号は市町村から住民票の住所に送られてくる「通知カード」に記載されている12桁の番号です。付番対象は日本国内に住民票を有する者全員です。外国人であっても中長期在留者・特別永住者等には付番されますが、海外からの旅行者等、住民票に登録されない者には付番されません。
 法人番号は国税庁の所管により指定されます。法人番号は個人番号で使用される「通知カード」ではなく「通知書」という形で送付される13桁の番号です。付番対象は①国の機関、②地方公共団体、③設立登記法人、④その他人格のない社団等です。

2. 利用範囲

 個人番号については利用範囲が法律によって制限されています。現段階では①社会保障②税及び③災害対策の3分野に限って利用が認められています。
 法人番号については基本的に個人情報の保護の問題は生じないと考えられることから、その利用に制限は設けられていません。

3. 企業での対応は?

 企業では、従業員の健康保険や厚生年金等の加入手続きや、給与の源泉徴収票の作成を行います。平成28年1月以降は、社会保障や税の手続きのため、アルバイトやパートタイマーを含めた全従業員とその扶養親族の個人番号を取得し、源泉徴収票や社会保険関係の書類にその番号を記載することになります。したがって、企業ではマイナンバー制度の開始に向けた準備が必要になります。

(1)制度導入のスケジュール確認
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※注 個人番号カードの交付申請は原則本人が行いますが、企業で取りまとめて行うこともできます。
(2)対象業務の洗い出し
 個人番号の記載が必要な書類の確認や個人番号の収集対象者の洗い出し
(3)対処方針の検討
 担当部門・担当者の明確化や個人番号及び身元確認方法に係る検討、漏えい防止等の安全管理措置等
(4)個人番号収集対象者への周知
 収集までのスケジュールや利用目的の確定・提示
(5)関連システムの改修等
 人事給与システムの見直し等
(6)委託先・再委託先の監督等
 委託先の選定、必要かつ適切な監督を行うための契約の締結等

 このようにマイナンバー制度が導入される事により企業では様々な準備や事務手続きが必要です。税理士会では、税理士はマイナンバー制度においてクライアント企業に対する啓発と適切な指導について重要な役割を担っていると考えております。もしご不明な点があれば是非お近くの税理士にお問い合わせください。

(税理士 春田 猛)

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