11月 10 2015

消費税について

Q 消費税はどんな取引にかかるのですか?
A 消費税がかかる取引は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡や貸付、役務の提供と外国貨物の輸入です。

Q 消費税がかからない取引にはどのような取引がありますか?
A 消費税がかからない取引には不課税取引と非課税取引があります。

Q 不課税取引とはどんな取引ですか?
A 不課税取引とはそもそも消費税の課税取引に当たらない取引をいいます。具体的には海外での取引や寄付や贈与、給与、配当金、保険金などがあります。

Q 非課税取引とはどんな取引ですか?
A 非課税取引とは課税対象になじまないことや社会政策的配慮から消費税を課税しない取引をいいます。具体的には土地の譲渡や貸付、住宅の貸付、社会保険医療の給付、学校教育、商品券などの物品切手等の譲渡、預貯金の利子や保険料、国などが行う登記、証明、公文書の交付などにかかる手数料などがあります。

Q 消費税の今後の動向として注意する点はありますか?
A 平成29年4月1日から税率が10%へ引き上げられます。また、平成27年度税制改正で、景気判断条項が削除されました。

Q 今後住宅の取得を予定されている方にはどのような注意が必要ですか?
A 平成28年9月30日までに契約を結んだ工事については平成29年4月1日以降の引き渡しであっても8%の税率が適用される経過措置があります。
 また、消費税増税前の駆け込み需要と増税後の需要の落ち込みを抑制する観点から、消費税率10%を適用される方について住宅取得資金の贈与税の非課税限度額が大幅に増額されています。
 今後住宅を取得する方は、適用される消費税率と住宅資金の調達方法の2つの観点から住宅を取得する時期を検討する必要があります。

(税理士 小原岳史)

11月 05 2015

年末調整について

Q 年末調整について教えて下さい。
A 会社などで給与の支払を受けた方は、税金(所得税及び復興特別所得税)の源泉徴収をされているかと思います。
 しかし、その年1年間(1月1日から12月31日)に給与から源泉徴収をされた所得税及び復興特別所得税の合計額は、必ずしもその人が1年間に納めるべき税額とはなりません。
 このため、毎月、源泉徴収をされた所得税及び復興特別所得税の合計額と1年間に納めるべき所得税及び復興特別所得税額を一致させる手続きのことを「年末調整」と呼びます。
 年末調整の手続きはお勤めの会社で行い、生命保険や地震保険料控除証明書等の提出をすることにより、所得税及び復興特別所得税の軽減がなされます。

Q 年末調整の改正点はありますか?
A 非居住者である親族に係る扶養控除等の適用を受ける場合には、当該親族に係る親族関係書類及び送金関係書類を提出又は提示しなければならないこととなりました。(平成28年1月1日以降)
 親族関係書類とは、日本国内でいうところの住民票や戸籍謄本等にあたるものです。送金関係書類とは、その非居住者である親族の生活費又は教育費に充てるための支払いで、金融機関等の為替取引やクレジットカード明細などを指します。
 なお、これらの2つの関係書類は外国語により作成されている場合には、訳文を添付等する必要があります。

Q マイナンバーとの関係はありますか?
A 平成28年分扶養控除等(異動)申告書より、給与支払者(会社)から年末調整をする本人や扶養家族のマイナンバーを記入する欄が設けられます。平成27年10月以降に届けられたマイナンバーの通知カードをご確認の上、お間違えないように記載をお願いします。

(税理士 古屋伊須呂)

11月 05 2015

ご存知ですか?結婚・子育て資金の一括贈与の非課税制度

ここ数年の税法改正で、直系尊属からの贈与について、贈与税が非課税となる制度が延長・拡充・新設されています。注目されるのは、教育資金の一括贈与の非課税制度に続き、結婚・子育て資金の一括贈与の非課税制度が新設されたことです。将来に経済的な不安を感じる子や孫の結婚・子育てをバックアップするために親や祖父母が早期に資金を贈与することを、税法の立場から支援するこの制度について見てみましょう。

◇口座開設・契約締結・申告
まず信託会社、銀行等又は証券会社にて結婚・子育て資金贈与のための専用口座を開設し、開設した金融機関と「結婚・子育て資金管理契約」を締結し、「結婚・子育て資金非課税申告書」を提出します。この申告書を金融機関が受理すると、所轄税務署長に提出したものとみなされ、非課税の適用を受けられるようになるため、申告書の提出は、金銭等をその口座に預け入れ等する日までに必ず行わなければなりません。

◇結婚・子育て資金とは
次のような費用に充てられる金銭をいいます。
イ 受贈者の結婚に際して支出する費用で婚礼費用、新居の家賃・敷金などの費用、転居費用などで一定のもの
ロ 妊娠、出産及び育児に要する費用で妊娠中の費用、不妊治療の費用、分べん費、産後ケアの費用、未就学児の医療費、幼稚園・保育所等の保育料などで一定のもの
◇口座からの払い出し
払い出す方法は次の二通りです。口座開設時にどちらかを選択しますが、選択した後は変更ができません。
イ 費用を先にいったん支払った後で、その実際に支払った金額を口座から払い出す方法(事後払い出し)
ロ イ以外の方法(事前払い出し)

◇領収書等の提出
払い出した金額について非課税の適用を受けるためには、領収書等を保管し、金融機関に提出しなければなりません。提出には期限があり、事後払い出しの方法を選択した場合は領収書等に記載された支払日付から一年を経過する日まで、事前払い出しの方法を選択した場合は領収書等に記載された支払日付の翌年三月十五日までです。

◇デメリット
イ 親族間に不公平が生じる可能性があり、新たな「争族」の火種になりかねません。
ロ ご自身の老後の生活資金が不足する可能性があります。贈与しすぎたと思っても元には戻せません。
ハ 領収書等の保管・提出が煩雑となります。

制度の比較

結婚・子育て資金の一括贈与 教育資金の一括贈与
贈与者 受贈者の直系尊属
受贈者 契約日に20歳以上50歳未満 契約日に30歳未満
非課税限度額 受贈者1人につき1,000万円
うち、結婚に関して支払う金銭は300万円
受贈者1人につき1,500万円
うち、学校等以外に支払う金銭は500万円
適用期間 平成27年4月1日から平成31年3月31日までの贈与 平成25年4月1日から平成31年3月31日までの贈与
資金管理契約の終了 ① 受贈者が50歳に達した場合
② 金銭・信託財産等の残高がゼロとなり、金融機関と契約終了の合意をした場合
③ 受贈者が死亡した場合
① 受贈者が30歳に達した場合
② 同左
③ 同左
資金管理契約終了時の課税 ①又は②の場合による契約終了時の使い残しの金額については、受贈者に贈与税課税
③の場合による契約終了時の使い残しの金額については、贈与税は課税されない
契約期間中に贈与者が死亡した場合の課税 贈与者死亡時の使い残しの金額は相続税の課税対象 相続税の課税関係なし

◇一括ではない贈与の検討も
そもそも、扶養義務者の間において生活費又は教育費に充てるための贈与を、必要な都度行った場合、常識的な範囲であれば、贈与税は課税されません。贈与を急ぐ必要が無ければ、面倒な手続きと管理の必要がない「その都度の贈与」も有効です。

(税理士 土屋雅彦)

11月 05 2015

税を考える週間

 私たちが健康で豊かな生活を送るために、国や地方公共団体は、個人ではできない様々な仕事(公共サービスや公共施設の運営)を行っています。この仕事を行うためには、多くの費用が必要となるため、その費用をみんなで負担しなくてはなりません。その負担金が税金です。

 ただ一口に負担金と言っても「一律に一人当たりいくら」といったような単純なものではなく、例えば「消費税」のように消費に広く負担を求めるものや、「所得税」のように、個々の人たちの支払い能力に応じて負担を求めるものまで、公平というキーワードを基に多くの負担方法が存在します。
 少し詳しくお話しすると「消費税」は最終的に商品を消費した者や、サービスの提供を受けた者が税金を負担し、集めた税金を事業者が納税します。事業者は消費者から受け取った消費税と、商品などの仕入れのときに支払った消費税との差額を納税することとなります。こういった納税者と税の負担者とが別人であることを想定している税金を間接税と言います。

 これに対し「所得税」は直接税(納税者と税の負担者が同一であることを想定している税金)に当たります。
所得税は会社で給料をもらっている人や、自分で商売をしている人に課税される税金で、1年間のすべての所得から、いろいろな所得控除(その人の状況に応じて税負担を調整する制度)を差し引いた残りの所得に、累進税率(所得が多いほど税率が高くなる)を掛けて計算し納付することとなっています。
 この所得税の納付については、会社に勤めている人は、勤務先の会社があらかじめ本人の給料から所得税を差し引いて、本人に代わってまとめて納税します(源泉徴収制度)。

 また、自分で商売をしている人の所得税や消費税などの納税は、私たち自らが確定申告を行うことで税額を確定させ、この確定した税額を自ら納付することにより行います。これを「申告納税制度」といいます。

 私たち税理士は税務に関する専門家として、この「申告納税制度」の理念にそって、納税者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命としています。

 最近残念なことに、不特定多数の納税者に対し、税理士を名乗った者から「高額の還付金がありますのでご連絡ください」等のメールや、同様の電話が入る事例が多数報告されています。また、毎年税理士ではない“無資格者”によって多くの方々が被害を受けています。私たち税理士は税理士証票を携行し「税理士バッジ」を着けています。税理士は職務上知り得た秘密を守り(守秘義務)、相談者との信頼関係を揺るがすことはありません。健康のことでお医者様に相談するように、税金のことは税理士に「事前」に相談していただければと思います。

 税を考える週間の期間、税理士会では各地で多くの無料税務相談会などのイベントを開催しています。相談会の開催予定につきましては、その地域ごとに事情が異なりますので、名古屋税理士会まで一度お問い合わせいただくと良いと思いますが、この機会にお気軽にご相談ください。

(税理士 山村祥弘)

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