2月 09 2016

医療費控除について

Q 医療費控除とはどういうものですか?

A 自分や生計を一にしている家族のために支払った一年分(1月1日から12月31日)の医療費が一定の金額以上の場合に受けられる所得控除のことをいいます。控除額は200万円までです。給与所得者の場合は、すでに納めた所得税の一部が戻ります。

 

Q どのようにすれば医療費控除を受けられますか?

A 確定申告をすれば受けられます。医療費控除のような還付申告は翌年の1月1日から5年間提出することができます。給与所得者は医療費控除に関する事項を記載した確定申告書に、勤務先から交付された源泉徴収票と医療費の支出を証明する領収書などを添付するか、確定申告書を提出する際に提示します。個人事業者などは確定申告の際に所得控除をします。病院や健康保険から医療費が戻る制度ではないので、お間違えのないようにしてください。

 

Q どのようなものが医療費控除の対象になりますか?

A 主に治療目的のものが認められます。医療機関で受けた治療費や処方された医薬品はもちろんのこと、出産費用や通院・入院のための交通費など保険診療・自由診療に関わらず対象となります。治療費用の金額は低額であっても高額であっても関係ありません。ただし、生命保険契約などで支給される入院給付金や健康保険から支給される高額療養費・出産育児一時金などはその支払った医療費から差し引きます。また、医療機関に支払ったものであっても、美容目的や予防、健康増進のためのものは対象となりません。

 

Q 確定申告は医療費を負担した本人が行うのですか?

A はい。生計を一にする家族の分を含め、実際に医療費を支払った者が申告することとなります。

 

名古屋税理士会岐阜南支部・楢谷清美

2月 04 2016

確定申告 ~e-Taxを利用して~

今年もいよいよ確定申告の時期がやって来ました。所得税の確定申告期間は、平成28年2月16日(火)から3月15日(火)までです。中には、確定申告が終わらないとどうも落ち着かない、という方もいらっしゃることと思います。そこで今回は、自宅などからインターネットを利用して申告できる、e-Tax(国税電子申告・納税システム)についてご説明致します。

Ⅰ e-Taxとは

e-Taxは、平成16年2月に全国に先駆けて名古屋国税局管内において運用が開始され、

所得税の他、贈与税、法人税、消費税、酒税及び印紙税の申告を行うことができます。また、個人事業の開廃業届出書等の各種申請や届出、納税証明書の交付請求、インターネットバンキング等を利用して納税をすることもできます。

実際にe-Taxを利用するには、次の3つのステップが必要になります。

  1. 電子証明書等の準備

平成28年1月以降に交付が開始される「個人番号カード」に電子証明書が格納されます。e-Taxを利用して申告を行う際には、原則この「個人番号カード」を使用することとなります。ただし、従来の「住民基本台帳カード」もその有効期間内であれば、継続して使用することができます。次に電子証明書に格納された情報を読むための機械として、ICカードリーダライタが必要となります。

  1. 開始届出書の提出

納税地を所轄する税務署に開始届出書を提出して、利用者識別番号等を取得します。開始届出書は、書面若しくはe-Taxホームページからオンラインで提出することができます。

  1. 電子証明書等の登録

国税庁が提供するe-Taxソフト等をパソコンにインストールし、初期登録(電子証明書の登録等)を行います。e-Taxソフトは、e-Taxホームページからダウンロードすることができます。パソコンが推奨環境を満たしていない場合も考えられますので、事前にe-Taxホームページ(推奨環境について)をご確認ください。

なお、個人の方はe-Taxソフト等を使用しなくても、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」から直接電子申告ができます。詳しくは、e-Taxホームページ(http://www.e-tax.nta.go.jp/)をご覧ください。

Ⅱ e-Taxで申告すると(表参照)

 

 

<表> e-Taxによる特典
24時間受付 平成28年1月12日から確定申告期限の3月15日
  まで24時間e-Taxの利用(申告データの送信)が
  可能となります。
添付書類の 医療費の領収書や源泉徴収票等は、その記載
提出を省略 内容を入力して送信することにより、提出又は
  提示を省略することができます(確定申告期限
  から5年間、書類の提出又は提示を求められる
  ことがありますので、保管が必要です)。
税金の早期 e-Taxで申告された還付申告は、紙による申告
還付 よりも税金が早期に還付されます(およそ3週
  間程度に短縮されます)。

 

Ⅲ 終わりに

電子申告は、導入されてからはや12年が経ちますが、日々より使いやすくなるよう改良が重ねられています。平成29年1月からは、前述の電子証明書やICカードリーダライタを利用しない新たな認証方式が導入される予定です。

以上、e-Taxにつきまして簡単に説明致しましたが、未だ経験のない方は是非一度、自宅やオフィスに居ながらにして確定申告ができるというe-Tax最大のメリットを、ご自身で体験してみてはいかがでしょうか。

税理士 山田光伺

2月 04 2016

~「相続」対策と「相続税」対策~

(質問)「相続」対策と「相続税」対策は違うと聞いたことがありますがどのように違うのでしょうか?

(回答)

明確な定義はありませんが、「相続」全般にまつわるものが「相続」対策で、そのうち税金に関することが「相続税」対策と考えるのが一般的です。「相続税」対策は「相続」対策の中の要とも言えるかもしれません。

「相続」対策で大切なのは、二つの安心を得ることです。

①相続人同士の争いが起こらない

②相続税を払うことができる

安心を得るために、まずお勧めするのは、②の相続税が課税されそうか、払えるかどうかの判定をすることかと思います。

判定にあたり、まず生前における被相続人が所有する相続財産を“現在の状況”で財産評価する必要があります。次に法定相続人の数を特定し、基礎控除額がいくらになり、相続税法上どのような特例が使えるかなどを検討します。

その結果、「相続税が課税される可能性は低い。」あるいは「相続税は課税されそうだが被相続人の所有する預貯金や相続時に受取る保険金等で相続税が納税できそうだ。」と判定できたら、①の相続人同士の争いが起こらないためにはどのような分け方がよいのかに進むことができます。

「相続税が課税されそうだが、被相続人の預貯金や保険金、相続人の預貯金では納税は難しい。」と判定されたら、「相続税」対策を真剣に検討する必要が生じます。

生前における「相続税」対策を大きく分けますと、

(1)被相続人の財産を減らす

(2)被相続人の相続財産の相続税評価額を下げる

の二つがあります。

(1)の財産を減らす方法として一般的に贈与があります。贈与をする場合、非課税枠の中で贈与をしていくのか、贈与税を納税しながら財産を減らしていく必要があるかを検討します。贈与税を納税しながら贈与をする場合は、通常、無駄に税金を多く払わなくても済むように、相続時の予想実効税率(相続税÷課税財産の評価額)よりも低い税率で贈与していきます。また、残したい財産と残さなくてもよい財産の区分も大切です。残さなくてもよい財産は生前に処分して、相続人の負担を軽くすることも時には必要です。

(2)の財産の相続税評価額を下げる方法は色々ありますが、注意点は自分達に合った方法を選択することです。例えば、所有する土地にアパートやマンションを建てて賃貸しますと、貸家建付地となり土地の相続税評価額が下がるのですが、アパート・マンション経営も一つの事業ですので、相続人達が、事業に関わる様々なリスクや業務などに耐えられるのかという判断が必要になります。

「相続税」対策は、効率性とリスクに注意して進めていきますが、慣れないことをして安心を手放さないようにしなければいけません。

このように、「相続」対策は、「相続税」対策と一体で進めていくものです。被相続人、相続人が優先する目的を見失わず、十分に話し合いを行い、お互いに信頼を深めながら進めていきたいものです。

 

税理士・出口 茂

2月 04 2016

電子申告について

今年も確定申告の時期となりました。以前は、税務署や確定申告相談会場に朝早くから並び、それこそ一日仕事で申告書を作成、提出をしなければならず、そのために仕事を休んだり、予定を変更したり、ということがありました。また、せっかく会場に足を運んだにもかかわらず、書類不備で出直し、などということもありました。

現在では、国税電子申告・納税システム、いわゆるe-Taxの普及により、自宅に居ながら所得税の確定申告ができるようになりました。

しかし、インターネットショッピングやインターネットバンキングなどのインターネットサービスを普段からご利用されている方でも、e-Taxについてはなんとなく面倒くさそう、大変そう、と躊躇されている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、e-Taxを利用した確定申告の事前準備について確認したいと思います。

e-Taxを利用して確定申告を行う場合、①e-Taxソフトを利用する方法、②e-Taxのホームページ(http://www.e-tax.nta.go.jp/)から直接申告する方法、の二種類の方法が通常考えられます。今回は、②e-Taxのホームページから直接申告する方法を確認します。

まずは、インターネットに接続できるパソコンをご準備ください。

インターネットにつきましては、一般的に各家庭に普及しているネット回線があれば十分です。パソコンは、WindowsならばVista以降(注:Windows10につきましてはe-taxのホームページをご確認ください。)、Mac OSならば10.7以降のものが必要となります。

次に個人番号カードとICカードリーダライタをご準備ください。

個人番号カードには、電子証明書が標準的に搭載されています。個人番号カードの交付には時間がかかりますので、まだ個人番号カードの交付申請をしていない方は、市区町村窓口にて早急にお手続きをする必要があります。場合によっては申告期限までに交付が間に合わないこともありますので、必ず市区町村窓口にてご確認ください。個人番号カードに搭載された電子証明書のデータを読み取るためのICカードリーダライタは、家電量販店などで簡単に入手できます。注意点は、「個人番号カード」対応のものを入手することです。対応機種につきましてはe-Taxのホームページにて確認できますが、店員さんにお尋ねしても良いかと思います。(注:住民基本台帳カードに格納された電子証明書をお持ちの方につきましては、有効期間内であれば、平成28年1月以降もe-Taxでご利用可能です。ただし平成28年1月以降、新たに個人番号カードの交付を受けた場合は、個人番号カードをご利用ください。詳しくはe-Taxのホームページをご確認ください。)

さて、これで事前準備は完了です。

お手元に申告に必要な書類をご準備いただき、e-Taxのホームページにアクセスして「確定申告書等作成コーナー」をクリックします。そのあとは画面の指示に従うだけで、申告書の作成・申告が数十分で完了します。

一見大変そうに見えるe-Taxですが、実はとても簡単で便利なシステムです。皆さまも一度e-Taxにチャレンジしてみませんか。

 

税理士 中尾奈央

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