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年頭所感 | 新聞掲載記事ログ

年頭所感

2017年3月13日

あけましておめでとうございます。謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

昨年4月にパナマの法律事務所から流出した内部文書いわゆる「パナマ文書」の分析から、タックスヘイブンを利用する多くの著名な政治家や富裕層の人々の名前が公表されました。外国資本と外貨獲得のために意図的に税金を優遇して企業や富裕層の資産を誘致する国や地域に法人を設立するなどして課税を逃れる、タックスヘイブンを利用した租税回避の実態が明かされました。年末にはその中に700人余の日本人の名前が確認されたとのことです。今年1月から既に、非居住者の金融口座情報を各国間で自動的に交換する制度が導入されており、これにより、日本においては来年以降、外国に開設された日本の居住者の金融口座情報が提供され、日本の税務当局が口座残高や利子配当等の年間受取総額等の情報を取得します。富は国境を越え、負担が軽い場所を探して移動しますが、これに対抗して世界的な情報交換システムの構築が進められています。また、多国籍企業による各国の税制の違いを利用した国境を越えた過度の節税策により、自国の税収が奪い取られる現象が問題視され、「税源浸食と利益移転」に対応するための国際課税ルールの見直し議論が進むなか、今後も租税条約の改訂と各国国内法の改正が続くと考えられます。

名古屋税理士会はドイツ・ミュンヘン税理士会との友好協定に基づき、2年ごとの交流を続けています。昨年10月にはミュンヘン税理士会の方々が来会され、活発な意見交換を行いました。歴史と文化が違い、それぞれ特徴のある税制と税理士制度があります。議論が深まるほど違いが浮き彫りにされて尽きることのない討論が続きました。有意義な国際交流が継続され、互いの立場を尊重した日独固有の制度から、将来は国際的に公正な課税制度の在り方まで話し合えるものにしていきたいと考えます。

また、昨年11月29日には税理士会館において、相続税をテーマとした「市民講座」を開講しました。税理士会館は平成3年竣工、翌4年に千種区池下の地に移転し、既に25年になります。この期を捉えて、形ある会館と身近な税理士会の存在を広く地域社会に広報するために企画したものです。税理士は、専ら事業者とは関係がありますが、一般納税者との接点は希薄です。相続税の課税ベースの拡大により、その申告と納税が必要になる納税者が相当数増加することが見込まれます。普段は税理士と縁がない納税者にとっても、身近な相談相手として我々税理士を活用していただけるように、社会に向かって発信する機会を設けました。幸い市民の方々の関心は高く、200名を超す来場者を迎え盛況に講座を開催でき、今月19日の第2回講座も成功する手応えを感じました。

名古屋税理士会は引き続き、税務に関する専門家として社会の要請に的確に対応し、真に国民・納税者の信頼に応える税理士制度の確立のための会務運営に努めて参ります。
皆様のご多幸とご活躍、そして平成29年が素晴らしい一年となることを祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。

年頭所感
名古屋税理士
会長 西村高史