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非上場株式の納税猶予制度について | 新聞掲載記事ログ

非上場株式の納税猶予制度について

2011年4月22日

 平成21年に贈与税と相続税の非上場株式等についての納税猶予制度が創設されました。この納税猶予制度の適用を受けると、非上場株式を先代経営者から後継者へ贈与した時に一定の要件を満たせば贈与税が全額納税猶予され、贈与した先代経営者が死亡した時には、非上場株式の課税価格の80%に相当する相続税が納税猶予されます。メリットは大きいですが、適用を受けるためには複雑な手続きや適用要件があり利用状況はまだ低調なようです。

1.特例の対象になる株式

 この特例の対象になる非上場株式の数は発行済株式等の総数の3分の2までです。後継者が贈与あるいは相続開始前から保有する非上場株式等の数を控除します。

2.特例を受けるための要件

 贈与または相続開始前に、「経済産業大臣の確認」を受けます。贈与または相続開始後に、「経済産業大臣の認定」を受けます。次の要件を満たしていることが必要です。

(1)会社の主な要件
 ①上場会社②中小企業者に該当しない会社③風俗営業会社④資産管理会社⑤総収入金額が零の会社、従業員数が零の会社 のいずれにも該当しないこと
 これは贈与・相続ともに同じ要件ですが次の要件は異なります。

(2)後継者の主な要件
贈与の場合の後継者である受贈者の主な要件
 贈与の時に、①会社の代表者であること②先代経営者(贈与者)の親族であること③20歳以上であること④役員就任から3年以上経過していること⑤後継者と同族関係者で総議決権数の50%超の議決権数を保有し、かつ、同族関係者の中で筆頭株主であること
相続の場合の後継者である相続人の主な要件
 ①相続開始から5ヵ月後において会社の代表者であること②先代経営者(被相続人)の親族であること③相続開始の時において、後継者と同族関係者で総議決権数の50%超の議決権数を保有することとなること

(3)先代経営者の主な要件
贈与の場合の先代経営者である贈与者の主な要件
 ①会社の代表者であったこと②贈与の時までに会社の役員を退任すること③贈与直前において、贈与者と同族関係者で総議決権数の50%超の議決権数を保有し、かつ、同族関係者の中で筆頭株主であること
相続の場合の先代経営者である被相続人の主な要件
 ①会社の代表者であったこと②相続開始直前において、被相続人と同族関係者で総議決権数の50%超の議決権数を保有し、かつ、同族関係者の中で筆頭株主であること

(4)担保の提供
 納税が猶予される贈与税または相続税額および利子税の額に見合う担保が必要です。

3.事業の継続要件

 適用後5年間は毎年、5年経過後は3年ごとに「継続届出書」を提出する必要があります。後継者が会社の代表者でなくなった場合や雇用の8割を維持できなくなった場合などには納税猶予が打ち切られ、猶予税額および利子税を納付しなければなりません。

4.猶予される税額計算

 相続税の納税猶予税額は次のように計算します。
 ①後継者が取得した財産が特例の適用を受ける非上場株式等のみであると仮定して後継者の相続税を計算します。②後継者が特例の適用を受ける非上場株式等の20%のみを相続したと仮定し後継者の相続税を計算します。③この①の金額から②の金額を控除した残額が納税を猶予される相続税となります。 

(税理士 古沢啓彦)