年末調整 ~早めに準備しましょう~

2010年7月26日

今年も12月になり、年末調整の時期となりました。年末調整は、毎月の給与などから源泉徴収された税額と本来1年間に納めるべき税額の過不足を精算する手続きで、1年の最後の給与支払日(通常は12月)に行います。12月は事務が忙しくなる時期ですので年末調整のポイントをよく確認し、余裕をもって、早めに準備するとともに、ミス等の無いように注意しましょう。

年末調整のポイント
(1)年末調整の対象となる人、ならない人を選別しましょう。

 年末調整の対象者は、次の要件に該当する人です。

1. 扶養控除等(異動)申告書を提出している人
2. 本年中に支払うことが確定した給与総額が2,000万円以下の人(通勤費等の非課税給与は除きます)
3. 災害等に遭った場合で給与等に対する源泉所得税の徴収猶予または還付を受けていない人
4. 一年通じて勤務している、または年の中途で就職し年末まで勤務している人(途中入社の場合は前職の会社の源泉徴収票が必要となります)

(2)扶養控除等(異動)申告書などの必要書類の記載内容等を確認する。

 扶養控除等(異動)申告書は原則として本年最初に給与の支払を受ける時までに給与支払者に提出することになっており、また、年の中途で扶養親族の数などに異動があった場合には、その都度異動申告をすることになっています。出産や子供の就職や結婚などにより扶養家族の異動について、訂正漏れがないか再確認をしましょう。その他、本人が障害者、寡婦、寡夫又は勤労学生になった場合や、控除対象配偶者や扶養親族が障害者に該当することとなったような場合には、年末調整をやり直すことになります。あるいは、本人が確定申告によって所得税の還付を受けることができます。

(3)家族の今年1年の所得金額を確認してもらう。

 配偶者控除、配偶者特別控除や扶養控除の対象となるかどうかは、その年の合計所得金額をもとに判定されます。例えば、年末調整後に奥さんの所得が控除要件の金額を超えてしまっていた場合、年末調整をやり直すことになってしまいますので、家族の正確な所得金額(奥さんや子供の給与明細等)を確認してもらいましょう。

(4)提出書類の記載漏れや不備がないかを確認する。

 生命保険料、地震保険料の控除証明書、国民年金保険料等の支払明細書など、各種の保険料控除に必要な添付書類(コピーではなく原本が必要です)をきちんと保存しておきます。控除証明書等は通常、10月下旬頃に保険会社等から郵送されてきますので、紛失されている場合は、急いで再発行してもらいましょう。

(5)年末調整ではなく確定申告が必要な各種の控除

 次のような控除は、年末調整では控除が受けられませんので、各人が確定申告をすることで、源泉徴収された税金が戻ってくる(還付される)場合があります。

1. 災害(地震、風水害、火災等)や盗難などで損害を受けた場合の雑損控除
2. 災害減免法による所得税の減免(雑損控除の適用を受けた場合は受けられません)
3. 多額の医療費支払った時の医療費控除
4. 住宅ローン控除等(住宅を新築・購入し、居住した年のみ)
5. 自宅を増改築、バリアフリー化、省エネ改修をした場合のローン控除(住宅ローン控除との選択性)
6. 一定の耐震改修費用についての減税
7. ふるさと納税など、寄付をしたとき

 なお、平成20年度の年末調整について、詳しくは国税庁ホームページ(http://www.nta.go.jp/index.htm)に掲載されておりますので、是非ご活用下さい。

平成20年度年末調整準備チェックリスト
 1 配偶者など扶養親族に所得がある場合、今年1年間の所得金額を各自確認したか
 2 医療費控除、雑損控除などは年末調整で控除は受けられないが、確定申告で控除を受けられるためきちんと保存しているか
 3 扶養控除等申告書、保険料控除申告書などの記載内容を正確に記入し、記載漏れがないか確認したか
 4 必要な添付書類を入手し、不備がないか確認したか
 5 会社等への提出期日を守り、早めに提出したか
 6 年末調整の対象となるか、ならない確認したか
(税理士 川喜田兼政)