商業・サービス業・農林水産業活性化税制を活用しよう!

2019年4月10日

「商業・サービス業・農林水産業活性化税制」は、商業・サービス業等を営み、青色申告書を提出する資本金額が1億円以下の法人、常時使用する従業員の数が1000人以下の個人事業主等(以下「中小企業者等」という)が、平成31年3月31日までに経営改善設備を取得等した場合に、7%税額控除又は取得価額の30%特別償却を受けることができる措置です。ただし、資本金又は出資金の額が3,000万円を超える法人は、税額控除の適用を受けることはできません。

例えば、小売業者が、要件に該当する看板を60万円で購入した場合、納める法人税や所得税から、60万円×7%=4万2千円が控除されます(当該事業年度の法人税等の20%までが上限)。また、税額控除に代えて、通常の減価償却費に取得価額の30%を上乗せする方法も選ぶことができます。

この税制における対象業種は、卸売業、小売業、情報通信業、一般旅客自動車運送業、専門サービス業、飲食店業、社会保険・社会福祉・介護事業、農業、林業、漁業等となっており、幅広い業種を対象としています。営む事業が対象業種に該当するかどうかは、おおむね日本標準産業分類(総務省)の分類を基準として、判定されます。

例えば、医療業は、日本標準産業分類においては、「大分類P-医療、福祉」に属しており、「サービス業」から除外されており、「社会保険・社会福祉・介護事業」のように、別途指定されていないことから、対象業種に該当しないものと考えられます。そのほか、建設業や製造業も対象に該当しないと考えられます。

この税制の適用対象とされる「経営改善設備」とは、認定経営革新等支援機関等から経営の改善に資する資産として、「経営改善に関する指導及び助言を受けた旨を明らかにする書類」に記載された器具及び備品(1台又は1基の取得価額が30万円以上のもの)及び建物附属設備(1台の取得価額が60万円以上のもの)となります。

なお、認定経営革新等支援機関とは、中小企業者等が安心して経営相談等を受けられるように、専門的知識や実務経験が一定レベル以上の者として国が認定した金融機関、税理士、公認会計士、弁護士等のことです。

また、器具及び備品として規定されているのは、家具、電気機器、ガス機器、事務機器、通信機器、看板及び広告器具等です。建物附属設備として規定されているのは、電気設備、給排水設備、ガス設備、冷房、暖房、店用簡易装備等です。

この税制の適用を受けるには、認定経営革新等支援機関等からの経営の改善に関する指導及び助言を必ず受ける必要があり、指導及び助言を受ける前に導入された設備は対象外となりますので、経営改善のための設備投資を検討されている中小企業者等は、導入前の検討段階から、対象業種・対象設備に該当するかどうかなど、最寄りの認定経営革新等支援機関等にご相談ください。また、中小企業者等が税額控除等を受けられる税制として、中小企業投資促進税制や中小企業経営強化税制などがあり、同じ減価償却資産で2以上の特別償却・税額控除に係る税制の適用を受けることはできませんので、どの税制を選択するかも検討する必要があります。

【税理士 鈴木健哲】