特例事業承継税制について

2019年4月10日

Q.特例事業承継税制はなぜ創設されたのですか?

A.現在、中小企業経営者の高齢化が進んでいます。中小企業の円滑な事業承継が進まなければ、日本経済を底辺から支える中小企業の技術やノウハウが失われてしまう危険性があります。そこで円滑な事業承継を実現するため、従前の事業承継税制から要件等を緩和した特例事業承継税制が創設されました。

 

Q.特例事業承継税制と従前の制度との違いは?

A.主に猶予税額・適用要件で改正がなされました。

 まず猶予税額は従前の制度では、発行済株式の2/3及び株式評価額の80%を上限に猶予税額が計算されていましたが、新制度では、株式の全額が納税猶予の対象となりました。これにより実質的に無税で株式を後継者に贈与又は相続可能となります。

 適用要件についても、雇用確保・贈与者・後継者等の要件が緩和され制度が利用しやすくなりました。特に雇用確保要件では、従前は制度適用後80%の雇用を維持することが高いハードルとなっていましたが、新制度では、80%の雇用が維持できなくなった場合でも、一定の書類を提出することにより納税猶予を受け続けることができるようになりました(雇用確保要件の実質的撤廃)。

 

Q.実際に特例事業承継税制の適用を受けるための手続きは?

A.新制度の適用を受けるためには、贈与税又は相続税の申告はもちろん、平成35年3月31日までに認定支援機関と作成した特例承継計画を都道府県に提出し認定を受ける必要があります。認定支援機関とは国の認定を受けた、税理士・商工会・金融機関等です。

 特例事業承継税制の利用を検討される場合は是非一度、認定支援機関である税理士等に相談することをお勧めします。

【税理士 和嶋賢治】